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義足に総額530万円補助金申請の回答待ち 目標は「一人で走ること」 みずほ小6年 井山瑠璃さん

社会

掲載号:2020年1月30日号

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オットーボック社(ドイツ)の義足「C-Leg」を着用する井山さん
オットーボック社(ドイツ)の義足「C-Leg」を着用する井山さん

 北金目在住の井山瑠璃さん(12)が昨年12月、第43回県福祉作文コンクールで最優秀賞を受賞した。瑠璃さんは病気で両足を切断したことによる義足生活の中で、できることが増える喜び、街中で感じた視線などへの思いを綴り、「応援しているよ、という気持ちで接して」と呼びかけた。

 瑠璃さんは10歳の時、インフルエンザ罹患がきっかけで太い血管に血栓ができ両足の膝上から下を切断した。半年の入院を経て通学復帰した時は「どう接したら良いかわからず、クラスメイトとの間に壁を作ってしまった」と振り返る。

 保健室登校が3週間続き、母・美紀さんも「卒業まで続くかもしれない」と懸念していたところ、同級生が瑠璃さんへのお楽しみ会を企画してくれた。「だるまさんがころんだなど、私もできるゲームを考えてくれた。うれしくて泣いちゃいそうだった」。プレゼントの色紙を読み、自分が思っていたよりも、同級生がやさしい気持ちで待っていてくれたことがわかった。「先生や友達は私のことをよくわかってくれている。みんな同じ中学なので安心」と、最近では車いすより義足で移動することが多くなった。

 瑠璃さんが着用しているのは、ドイツに本社を置く総合医療福祉機器メーカー「オットーボック社」の義足「C─Leg」。充電式で、階段使用時などは首から下げた小型のリモコンを使い膝関節の可動域を制御する。これにより、思わぬ角度に膝が曲がってしまうなどの心配がなくなり、長距離の歩行や、前を向いたまま階段を下ることもできるようになった。「これをつける前は、固定膝という常に膝を伸ばした状態の義足でした。それだと後ろ向きで階段を降りなきゃいけないし、とても大変。今は友達と一緒に教室移動できる」と話す。

 長期休みには泊まり込みで「鉄道弘済会義肢装具サポートセンター」(東京都荒川区)で義足をつけた生活動作訓練を受けている。訓練の中で、電車で浅草に行ったことは瑠璃さんの大きな自信になった。「できないことより、できることを考えるようになりました。遠足で鎌倉や東京にも行けました」。スポーツ義足にも挑戦し、理学療法士に手を引かれながら約80メートルを走った。

 操作にも慣れ、C─Legのない生活は考えられないが、現在は購入を前提にメーカーの厚意で借りている状態だ。購入には総額約530万円が必要で、市の補装具費支給制度を活用したいと申請中。同制度では原則、政令で定める費用の定率1割を自己負担する。

 申請に必要な医師による装具処方箋、見積書等を揃えて市に提出したのが昨年4月。12月に安価な代替義足を薦められ試したが、足が勢いよく曲がるなど予期せぬ動きが発生し「平地を歩くのも、階段を降りるのも怖かった」と瑠璃さん。「日常的な使用は難しい」という旨の医師の意見書も提出済みだが、その後、市からの具体的な回答はない。

 美紀さんは「瑠璃は自分に合った義足を見つけ、前向きな気持ちを取り戻し、日々頑張っています。助けてほしい」と訴える。瑠璃さんは「同じような境遇の子のためにも、お手本になりたい。今の目標は一人で走れるようになること」と話していた。

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