須賀交番(札場町17の22)が2021年3月末で廃止され、代官町交番(代官町11の27)と統合される。10年間でおよそ70カ所の交番や駐在所を削減する県警の計画で、今回須賀など県内12交番が対象となった。
厳しい財政状況を背景に警察官の増員が見込めないなか、県警は昨年、「県警察交番等整備基本計画」を策定した。業務負担の少ない交番や駐在所を減らし、人員を効果的に再配置する「選択と集中」によって多様化する犯罪に備えるのが狙いだ。県警では事件・事故件数などをもとに廃止する交番を選定し、2月に公表した。
平塚警察署によると、須賀交番は、市内にある交番のなかでもっとも事故や刑法犯事案が少ないうえ、建物の老朽化(71年12月築)や耐震性に対する指摘もあった。さらに、12年からは警察官2人が午前8時30分〜午後5時15分まで常駐する日勤制の交番であったことなどが、廃止の理由に挙げられる。
惜しむ声も
統廃合にあたり平塚署の地域企画係では昨年11〜12月にかけて須賀地区を訪問、自治会長らに事情を説明したほか、回覧板などで地域住民に対し周知を図った。
実際説明にあたった担当署員によると、地元からは交番の廃止による事件や事故への不安よりも「歴史ある交番がなくなるのはもったいない」「『須賀』の名を冠した施設がなくなるのはさみしい」といった声が多く聞かれたという。
移動型交番を配備
須賀交番が統合される代官町交番は、直線距離で1200mほどに位置する。平塚署では統廃合後の治安維持対策として、▽代官町交番と隣接する花水台交番に増員配置し事件・事故への対応を強化する▽パトカーを重点配備することで機動力を確保することなどを挙げている。
さらに県警では、従来の交番機能を備えパトカーとしても利用できる移動型の「アクティブ交番」を平塚市など交番の廃止が決まった県内12管内に配備する方針。車両が持つ機動力を生かし、多くの人が集まる商業施設や駅前への定期的な巡回と駐留、通学路での見守り活動を実施し、治安の維持向上に努める。
須賀交番の廃止で市内の交番は11カ所となる。駐在所は9カ所。
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