犯罪を起こさせない、市民の暮らしに安心を与えることを目的に、平塚警察署では警察官の「見える化」に力を入れている。同署の取り組みについて、須藤智克地域担当次長に聞いた。
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コンビニ駐留警戒
平塚市では、1年ほど前から市内48カ所のコンビニエンスストアと連携しながら、コンビニ駐留警戒を実施している。
日々市内をパトロールしている5台のパトカーが毎日1〜2カ所に立ち寄り、15分〜30分にわたり駐留する。店内のATM利用者の様子を確認して特殊詐欺の兆候がないかを見たり、店内外に不審者がいないかを確認している。「特に高齢者がATMを利用している場合、振り込め詐欺被害の可能性もあるので、厳重に警戒しています」と須藤次長。
ほかにも、コンビニオーナーとの情報共有も欠かせない仕事だ。須藤次長は「各地域の状況を把握することで、より効果的な警戒活動につなげられる」と説明する。
コンビニで警察官の姿を周囲に見せることは、非常に意義があるという。コンビニは待ち合わせ場所として最適であるゆえ、特殊詐欺の受け子が待ち合わせ場所に指定するケースもあるほか、ATMがあるため特殊詐欺の被害者が足を運ぶことも考えられる。須藤次長は「犯罪の抑止力を高める意味でも、今後も駐留警戒に力を入れていきたい」としている。
サイクルポリス
今年に入り駅周辺などでよく見かけるようになった「サイクルポリス」。ヘルメットを着用しスポーツ用の自転車に乗った警察官を見た人も多いのではないか。
サイクルポリスは、平塚署独自の部隊として2014年に発足した。体力のある30代前後の署員が自転車特有の機動力を発揮し、商店街の路地裏や狭い住宅街もパトロールする。海開きのなかった今夏は、サイクルポリスが海岸周辺を警戒するなど、市内を縦横無尽に走り回った。サイクルポリスも警察官の見える化に大きく役立っている。
須藤次長によると、季節や治安情勢などを考慮し、8月31日を一区切りとし現在は活動を休止させている。しかし「いつでも出動できる準備はできているので、必要に応じて稼働させたい」と話している。
平塚署では、今後も地域と連携を強めながら、金融機関への巡回なども含め、見える化をさらに推進していく方針。
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