平塚・大磯・二宮・中井 社会
公開日:2021.08.12
豊田公民館
ぬり絵でつなぐ地域の輪
平塚市美術館でお披露目
コロナ禍でイベントが開催できないため薄まりつつある地域のコミュニティを盛り立てようと、豊田公民館の職員が一丸となって奮闘している。小澤優さん(40)は、地域を巻き込んだ「ぬり絵企画」を立案。大野中学校の美術部に原画制作を依頼し、小学校など地域住民から作品を募集している。作品を披露する会場は、なんと平塚市美術館だ。
新型コロナウイルスの影響で昨年から地域の行事が相次いで中止になっている。公民館を会場にした地域団体の会議も開催できない状況に。「公民館まつり」も規模が縮小された。地域交流の創出が公民館の大きな課題となっている。
豊田公民館では地域の大きなイベントである地区レク(運動会)が昨年中止に。一昨年も台風で開催できなかった経緯もあるといい、境志雄館長は「役員も単年度で交代するので、地域の行事の引継ぎもままならない」と地域コミュニティの希薄化を深刻に受け止めていた。
そんな中、職員の小澤さんは昨年、疫病退散で知られる妖怪・アマビエのイラストを自ら描き、ぬり絵として作品を募集した。それを発展させて、今回は大野中学校の美術部に台紙用のイラスト制作を依頼。7種類の可愛いアマビエの台紙を用意することができた。「みんなで同じぬり絵をすることで、地域の繋がりを感じてもらえたら」と小澤さん。
作品を募集中
アマビエぬり絵は、豊田小学校や中原保育園、子育て支援センター、福祉村などに協力を要請。色とりどりの作品が寄せられている。8月18日まで作品を募集中で、用紙は豊田公民館で配布しているほか、Web(ちいき情報局)からダウンロードも可。小澤さんは「なるべく多くの地域の方に参加してもらいたい。目標は300点の作品」と呼び掛ける。
集大成として平塚市美術館市民アートギャラリーで8月28日と29日に展覧会を実施する。職員の発案により、実現した豪華な舞台だ。華を添えるのは大野中学校美術部による新たな作品。同部は会場デザインの一部も任されているという。
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