確定申告のシーズンを迎える平塚税務署の第76代署長を務める 佐近 太さん 市内在勤 59歳
信頼第一に歩んだ41年
○…平塚・秦野・伊勢原・大磯・二宮の3市2町を管轄する平塚税務署。確定申告は例年2月中旬から始まるが、コロナ禍を考慮し今年は1月24日に前倒しとなった。密を避けるために、事前予約制としたほか、税務署では自宅でできる「e―Tax申告」の利用を呼びかけている。年明けから新規感染者が急増し難しい舵取りが続くが「来場される方々や職員の安全を第一に考え、感染症対策を徹底していきたい」と前を向く。
○…新潟県糸魚川市に生まれた。中学ではバスケットボール部、高校はサッカー部に所属するなどスポーツに明け暮れた。「大会で入賞した記憶はない」と頭をかくが、仲間を信頼し、仲間から信頼されることの大切さを団体競技を通じて学んだ。これが自身の仕事論に影響を与えた。
○…恩師の勧めで国家公務員試験を受験し、合格。高校卒業後に上京した。1年の研修期間を経て、最初に赴任したのは東京都大田区の雪谷税務署。以降、千葉県の銚子税務署、神奈川県の大和税務署などを渡り歩いたが、もっとも長い時間を過ごしたのが「マルサ」で知られる東京国税局査察部。裁判所から許可状を受け、強制力を伴う査察調査を行う部署とはいえ「どんな相手であっても、心を開いてもらう必要がある」。そんな信念から「信頼第一」をモットーとしてきた。
○…昨年7月、税務署長に就任。平塚の地を踏んだのは、プライベートでも初めてといい、「気候も人も温かいという印象で、素敵な地域」と笑顔で語る。定年まであと少し。「あっという間の41年。これから社会に出る人たちには『信頼』を大切にまい進していただきたい」と後進にエール。何度も心で唱えた座右の銘を胸に、今日も職務を遂行する。
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