4月27日に画集を出版したトールペイント画家 川島 詠子さん 万田出身 51歳
大輪の夢を筆に込め
○…4月27日に画集を出版した。独自開発した画材を使い、押し花のように透き通る花を表現する描き方は、トールペイント界で「川島流」と呼ばれ親しまれている。「描くことが身近に日常を彩るものになったらうれしい」とほほ笑む。
○…万田出身。3歳から6歳までをニューヨークで過ごす。祖父は湘南を拠点に活動した画家・木下公男さん。「家に遊びに行くと、アトリエで絵に向き合う祖父の姿をよく見ていた。幼い頃から芸術に触れる機会は多かったかも」。市内で学生時代を過ごし、女子美術大学の短期大学部を卒業、22歳でニューヨークの美術学校に進学した。
○…留学時代は、「町全体が芸術に寛容で、先生も学生というより1人の画家として接してくれた」。のびのびとした環境で、写真などを駆使した現代美術の作品制作に没頭した。その生活が3年経った頃、偶然手にした本からトールペイントを知る。「誰でも完成度の高い絵に挑戦できる手法に衝撃を受けた。私が日本でこれを広めなきゃと思った」。その後独学で画法を習得し、27歳で帰国。唯一無二の作品を作ることから、純粋に描くことへの楽しさを求めて走り出した。
○…市内で教室を初開講した際の受講者は1人。その事実を悲観せず、自身のスタイルを確立させていった。全国で講座を開くようになってからも、平塚市美術館で定期的に個展を開催。地元への思いを聞くと「美術館もあり、芸術に関心のある人が多い印象。あと、花好きな私にとって花菜ガーデンは特別な場所」と笑う。「花を描くことは、花と絵が大好きな私にとって2つの夢が叶ったようなもの。何事も楽しくないとね」。夢を大きく開花させた画家の瞳には、色あせない情熱があった。
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