地産地消を推進するため、県オリジナルの品種育成に取り組む県農業技術センター(上吉沢)でこのほど、トマトでは珍しい茶色の新品種「湘南ポモロンショコラ」を育成、生産現場への導入を進めている。
同センターでは、2013年に生食・加熱調理兼用というコンセプトで赤い果実の「湘南ポモロン・レッド」と黄色の「湘南ポモロン・ゴールド」を育成。さらに19年、生食での食味等を改良した新たな品種として「同レッド35R」と「同ゴールドG4」を育成した。これらの品種のカラーバリエーションとして誕生したのが「湘南ポモロンショコラ」。トマトでは珍しい茶色の果実色で、生食で味が良く、「湘南ポモロン」シリーズの特徴である長円筒形(イタリアンタイプ)の果形の中玉トマトだ。
新品種の育成にあたり同センターでは、18年度から20年度にかけて、試験場内で品質や質量、草勢などの特性調査を行った。その後、21年度に藤沢市と寒川町で現地栽培試験を実施、生産者から良好な評価を得たという。
同ショコラは果重50グラム程度の中玉トマトで、大玉トマト並みに糖度が高い。果実はやや柔らかく生食向きで、収穫期は2月から7月までという。同センターでは「生食・加熱調理兼用ということでバランスを取ることに苦労した」と振り返る。
同センターでは7月5日に「神奈川県種苗協同組合」主催の新品種見学会を実施、今後生産現場への導入を進めていくという。来春から種の販売を始め、6月下旬ごろから店頭に並ぶ予定。
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