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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2023.01.26

平塚市ツインシティ大神地区土地区画整理組合の理事長を務める
小林 茂さん
大神在住 73歳

地域の変遷見守る

 ○…春には大型商業施設「ジ・アウトレット湘南平塚」が開業し、開発が大詰めを迎える市内大神地区。その土地区画整理組合の理事長として事業を取りまとめる。今年度末には地区内の幹線道路ネットワークを完成させ、総事業費の約94%を執行予定。1月28日に同地区のまちびらきを控え、「今年度90周年を迎えた平塚市と同じ年に門出を祝えるのを光栄に思う」と感慨深げだ。

 ○…大神で生まれ育った生粋の”大神っ子”。当時の神田小学校に通い、水田と畑の広がる地元を眺めてきた。神田中学校在学時に東海道新幹線が開通し、高架下を歩きながら学校へ向かったのを昨日のことのように覚えている。高校を卒業すると市外の工作機械のメーカーに就職。病気がちだった20歳の時に「何か自分も残したい」と思い立ち、埋蔵文化財・牛山古墳のある実家の庭に桜の木を植えた。

 ○…55歳まで勤めあげると、米や梨を作る実家の農家を継いだ。その傍ら、自治会の副会長や青少年指導員、隆盛寺の総代まで務め、地元を見守り続けた。2020年からは土地区画整理組合の3代目・理事長に就任し、今度は地元の景観が変わる大事業を見届ける。「地元の節目節目に立ち会う不思議な縁に恵まれた」と目じりに皺を寄せる。

 ○…理事長就任の直後に新型コロナが流行。整理事業に遅れが出るなど苦労もあったが、それだけにまちびらきを迎える喜びはひとしおだ。「平塚市の北の核として、ひいては全国の窓口として、大神地区は人やモノ、情報の交流の大きな架け橋となる。大きく変わっていく地元に少し寂しさも感じるが、今は期待の方が勝っている」と笑顔。今では大きく育った桜とともに、春を心待ちにしている。

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