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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2023.03.23

ひらしんホールで3月28日まで絵画展を開催している
川口 智美さん
代官町在住 62歳

自然のエネルギーを表現

 ○…「精霊」をテーマに描いた大作は、迫力と繊細さを兼ね備え、その生命力に引き込まれる。コロナで制作意欲がなくなり、何を描くべきか迷っていた。色々と考えた結果、コロナ退散の願いを込め、アマビエのイメージで精霊を描き、海や大地で自然界の生命体の強さを表現した。

 ○…静岡県出身。母親の影響もあり、幼少期から絵を描くことが好きだった。絵本の代わりに画集を見ていたというほど、絵は身近な存在だった。高3の夏、美大受験のため東京まで講習に通った。「周りのレベルの高さにびっくりして。寝る間も惜しんでデッサンしている人もいた」と刺激を受けた。その後、地元の美術短大に進み、卒業後は同短大に勤務。研究室職員として働く傍ら、アトリエで制作活動に専念した。「お給料はほぼ画材に使っていました」と懐かしむ。

 ○…結婚を機に平塚へ。市民講座の講師や、サークル教室立ち上げに貢献した。「子どもが産まれたばかりだったので大変でした」と吐露。子育て中は、朝5時に起き3時間絵を描くのが日課だったという。子育てと並行し、主宰する教室での指導も続けた。「熱心な生徒さんが多くて。原動力は生徒さんからもらってます」と感謝の気持ちを忘れない。

 ○…絵を描く日々を彩るのは音楽。「筆がのってくるとかけるのがK―POP」と茶目っ気たっぷり。ヒーリング音楽やクラシックも聴くといい、場面で聞き分ける。「集中すると時間を忘れ、気がついたら深夜2時のことも」。これまでどんなに大変でも絵をやめたいと思うことはなかった。「自然界のエネルギーに満ちた生命体を描きたい。目に見えないものを可視化していけたら」。今日も作品に魂を吹き込む。

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