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平塚版 公開:2023年6月1日 エリアトップへ

人間側のマナーに起因も 親が子へ教え――ごみ散乱

社会

公開:2023年6月1日

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市内でごみを荒らすカラス
市内でごみを荒らすカラス

 人間への威嚇行動と同様に、カラスにまつわる被害として地域住民が頭を悩ませるのがごみ置き場に散乱するごみ問題だ。後編では、被害に直面する自治会関係者の声や行政の動きから、カラスによるごみ対策を考える。

 「親カラスが子どもに餌のとり方を教え始める6月は、ごみステーションが特に荒らされる」。こう話すのは、徳延自治会の伊川直樹会長だ。長年地域のごみステーションを整備してきたが、「カラスは生き延びるために必死なだけだから、人が対策しなければならない」と訴える。

 カラスの繁殖期となるこの時期は、餌の取り方を親が子へと教える光景が街なかでも見られるようになる。ある市民は、「親カラスがカラスよけネットをくちばしで持ち上げている間に、子ガラスがごみを漁っているところを見たことがある」と話す。

 平塚市収集業務課にも、カラスによるごみ被害の問い合わせが寄せられている。同課の生田一樹さんは、「ごみの上にネットをかけるだけだと効果がない。水が入ったペットボトルなどを重しにして、カラスがごみを引き出せないようにしてもらいたい」と呼び掛ける。

「対策に限界」

 一方で、ごみ捨てのマナーがカラス被害を助長している一面も。同自治会の伊川会長は「自分たちのごみステーションを整備していても、別の地域に住む人が生ごみを捨てていくことがある。我々が対策をしても限界がある」と嘆く。同課の生田さんも「一人でもマナーを守らない方がいるとカラスの標的になってしまう」と警笛を鳴らす。

漁網再利用、啓発も

 カラスによるごみ被害の防止には箱形のネットが有効とされるが、「費用がかかるので取り入れにはハードルが高い」と生田さん。依然として多くの自治会が通常のごみネットを使用しており、これらのネットは同課の職員が県内の漁港で不要になった漁網を調達し、自治会向けに無料配布している。

 市では、幼い頃からごみ捨てに対する理解を深めてもらおうと、子ども向けの啓発事業に力を入れる。

 市内の小学4年生向けには、市環境事業センター(大神)の見学会を実施。幼稚園・保育園向けにも、ごみ収集車に乗れるイベントを行っている。

戸別収集、順次拡大

 市では、2021年4月から市内の一部地域でごみの戸別収集をスタート。対象地域は順次広がる予定だが、徳延自治会は現在対象外となっており、伊川会長は「徳延も早く始まってほしい。戸別収集にすると自治会の負担が減るだけでなく、ごみの捨て方に対する意識も変わるので、カラス被害も減っていると聞く」と期待する。(了)

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