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平塚・大磯・二宮・中井 社会

公開日:2023.06.01

平塚の玄関口として半世紀
〜湘南ステーションビル(株)ラスカ平塚の歩み〜

  • 開業当時のラスカ平塚(写真提供/湘南ステーションビル(株))

  • 今後のビジョンを語る小澤社長

  • 市民へ感謝を述べる下平店長

  • 豪華客船をモチーフにしたトイレ(同社提供)

 1973(昭和48)年6月26日、国鉄が直接投資した日本で初めての駅ビルとして誕生した「ラスカ平塚」は、この6月に開業から50年を迎える。運営する湘南ステーションビル株式会社の小澤裕代表取締役社長とラスカ平塚の下平昭彦店長に、開業当初の秘話や転機となったトイレの改修などについて伺うとともに、今後へ向けたビジョンを聞いた。

百貨店としての一面も

 1971年の国鉄法施行令改正で国鉄が駅ビルなどの事業に投資できるようになり、1973年6月、国鉄が出資した日本初の駅ビルとしてスタートを切った「ラスカ平塚」。開業以来、平塚駅直結のショッピングセンターとして、様々な役割を担ってきた。

 開業当初は115店舗が軒を連ね、百貨店としての一面も持っていたという。「『今日は街に行ってくる』という感覚で来店される方もいた。百貨店として見られていたので、質の高い接客が求められた。時にはお客様に厳しいお声をいただくこともあった」と小澤社長。「そのため、接客やCS(顧客満足)には注力してきた」と振り返る。

トイレに特化した改修

 1994年の全館リニューアルでは、「暗い、汚い、臭い」といったイメージを払拭しようと、トイレを目玉にした改修を行った。リニューアルの2年前からトイレ改善プロジェクトチームを発足し、心地よいトイレを追求。全国各地を視察し、「日本一のトイレをつくる」ことを目標に、「湘南の海」をイメージしたトイレを完成させた。これは全国でも珍しく、多くのメディアでも取り上げられたという。

 また、ソフト面からも強化すべく、2000年にマーメイドスタッフ、2003年にはポセイドンスタッフが誕生。可愛らしいユニフォームの若手スタッフが、館内の清掃はもちろん、ショップスタッフの模範として、声掛けや案内・誘導まで顧客をサポートした。

コロナでの転換期

 「コロナの流行で一変した」と下平店長。コロナ以前からネットショッピングの普及や大型ショッピングモールの出店など、転換期にあったが「コロナで生活様式に変化があり、実際に店舗に足を運ぶ人が減った。しかしリアルな店舗の強みもある。『この店に来て良かった』と思ってもらえるような接客を提供していきたい」と話す。

 また同社では、昨年平塚市からの要請を受け、駅北口の下りエスカレーター設置に協力。「設置工事の際に、下にある店舗の移転や営業を一時休止するなど影響がでたが、中長期的に考えると市民の利便性向上につながると考え協力した」と小澤社長。

顧客のニーズに応える

 50周年を前に「今のお客様のニーズに合っているか一度立ち止まり、5年10年先を見据えて店舗づくりを考えていきたい」と小澤社長。同社では、横浜銀行跡地を含めた改装について、プロジェクトチームを発足し検討中という。

 平塚市民へ向け、「これまで50年間支えていただきありがとうございます。これかも『平塚にはラスカ』と言っていただけるよう、努力していきたい」と声をそろえた。

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