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平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記

公開日:2023.07.13

俳人協会神奈川県支部長を務める
松尾 隆信さん
立野町在住 77歳

生き様を句に詠んで

 ○…俳句愛好家が集まる結社の中から推薦された、県内の約1500人が所属する俳人協会。昨年10月の発足の際には誰よりも早く支部長に名乗りを上げた。コロナウイルスの影響で遅れていた発足は手探り状態で「冒険のような気分だった」と振り返る。そんな中今年5月に行われた第一回俳句大会には予想の倍以上の約2500もの句が集まった。俳句の熱を、盛り上がりを感じた。「これからも俳句を詠む人が楽しめるような企画をしていきたい」と支部の展望を語る。

 ○…15歳の時に病気で入院。その時の俳句好きな看護師に影響されて60年、自身の心情や気持ちを句に表してきた。月に100句は詠むという俳句は、急に閃く時もあれば、足を動かすと思いつくこともある。外に出れば「季節の移り変わりを感じ、健康にも良い。自然の見方もより楽しくなり二重三重に楽しめる」と俳句の魅力を話すと止まらない。

 ○…結婚を機に25歳の時に平塚に移住。この街に魅了され、税理士の仕事をしながら気づけば50年経つ。「海が近く、街の雰囲気も明るくて気に入っている」と言い、家族の誕生日にはそれぞれが一句を持ち寄り楽しむほど生活の中に俳句が浸透している。「小学生の孫も詠んでくれるんだ」とほほ笑む。

 ○…自身が詠んだ「龍の玉人にやさしくなる齢」。馬入に設置されている句碑に書かれたお気に入りの一句。冬になると庭先の花に実がつく植物を見て、その色合いや丸みに優しさを感じ、人生色々なことがあるけれど優しさを持って人に接したいと詠んだ。「こうして俳句のおかげで楽しい人生を歩んできた。この魅力を多くの人に共有し、俳句文化の発展に貢献していきたい」と意気込みを語った。

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