元タカラジェンヌ古城都さん　呼吸法、無料でレッスン
平塚で美と健康を発信

スタジオでマイクを握る古城さん

　代官町の店舗に響く澄んだ美声。声の主は、元タカラジェンヌで月組男役のトップスターを務めた古城（こしろ）都さんだ。

　古城さんは７月、営業を終了した歌声喫茶の店舗を借りてコミュニティースタジオ「ブルームーン」（代官町７の29）を開いた。縁あって２月と５月にこの店でライブを開催したこともあり、大家や地域住民の応援もあって地域交流のスタジオをオープンしようと決めたという。

　現役時代の経験を生かし、今月２日には健康を意識した呼吸法の無料体験会を開催。約10人が参加した。「呼吸がうまくできていないと姿勢が悪くなる。いくつになっても杖を使わず歩くためには、まずは呼吸法が大事」と古城さん。すっと伸びた背筋と美しい立ち姿。一握りのトップスターとして活躍した古城さんの言葉は、参加者にとって何よりの金言だ。

　スタジオの運営をサポートするのは、古城さんに師事し、自身も雪組の男役を務めた石川裕梨さん（35）。石川さんは、青少年に向けたミュージカル体験を指導するという。

自身の技術伝えたい

　宝塚市に住んでいた古城さんは、小学６年生の時に学校行事で観劇した宝塚歌劇に憧れを抱いたという。中学入学後は宝塚音楽学校の受験に向けてレッスンに明け暮れ、１９６０年に入団。６年後にはトップスターの座に上り詰めた。

　退団後は「宝塚に恩返ししたい」という思いから後進の育成にも尽力し、宝塚受験生向けのスクールを開いた。

　現在は歌や美、健康に興味のある人に喜んでもらえる場づくりに取り組む。古城さんは「私は個性を引き出すことが得意。子どもから大人までジャンルを問わず歓迎します」と目を輝かせる。スタジオでは、古城さんなどが出演するライブや一般の人が自由に歌えるオープンライブなども開催していく予定だ。

※　※　※　※　※

　７月は、古城さんが「美と健康プログラム」（23日（日）午後２時30分〜）、石川さんが「青少年のためのミュージカル歌唱体験」（29日（土）午後２時30分〜）を開催する。有料で本格的に学びたい人の相談も受け付けている。

（問）同スタジオ【電話】０９０・８７４９・０８８４