平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記
公開日:2023.12.14
10月の水上バイク世界大会45歳以上のクラスで優勝した
佐々木 宏樹さん
寺田縄在住 45歳
最後まで攻め続ける
○…2019年大会でも優勝を争ったライバルとのデッドヒートを繰り広げた。レース終盤まで2位につけていたが、ラスト2周で勝負を仕掛けトップに立つとそのままゴール。「勝負はなにがあるか分からないから、最後まで諦めない。攻め続けること」と、普段若手選手に伝えている教訓を自ら体現した。
○…趣味が高じて、天沼でバイクや車のペイントを請け負う会社を創業。12年ほど前、水上バイクのライダーから塗装を依頼されたことをきっかけに競技に興味を持ち、免許を取得した。初めてレースに出場したのは35歳のとき。その後も実績を積み重ねて19年の世界大会、21年の全日本選手権シリーズチャンピオンと駆け上がった。一方で過酷なトレーニングや怪我にも悩まされ、一時期は大会からは離れ後進の指導にあたったがレースへの情熱は絶えず、「もう一回やってやる」と決意した。
○…市内在住で同じく水上バイクの世界チャンピオン経験者の2人と交流することもあり「世界チャンピオンがたくさんいる平塚はすごい所なんです」と語る。以前まで相模川は国内でも難易度が高く、良い練習場所だったが、数年前の台風の影響で川底の環境が変わってしまい、練習ができなくなったという。「またいつか練習できたら」と思い出の場所の復活を望む。
○…「自然が相手なので、同じ水面や環境条件はない。そこにどう対応するかが面白い」と魅力を語りつつ、一方で「日本では水上バイクをやるために免許が必要。16歳ですでに世界チャンピオンに輝く選手もいる海外に比べると、認知度や競技者数が少ない」と課題を挙げ、「自分が活躍することで魅力も課題も知ってもらえたらうれしい」と話した。
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