神奈川県動物愛護センター(土屋)は4月30日、2023年度に保護した犬と猫の殺処分数がゼロだったと発表した。犬は13年度から11年、猫は14年度から10年連続でゼロを継続している。
昨年11月から動物の譲渡対象地域を拡大し、隣接都県の住民も、条件を満たす場合は譲り受けることが可能になり、犬1頭、猫2頭が都民へ譲渡されたという。
横浜市・川崎市・横須賀市を除く県内地域で、23年度に保護された犬は187頭で、22年度より64頭減少。内訳は「飼えなくなった」が32頭で同74頭減、「所有者不明」が119頭で同14頭減、前年度からの繰り入れは36頭だった。このうち64頭は飼い主に返還。46頭は個人へ譲渡されたほか、ボランティアが引き取った41頭中9頭が新たな飼い主に譲られた。
多頭飼育の崩壊
保護猫の収容数は54頭減って400頭だった。「飼えなくなった」が157頭で22年度より109頭減少したものの、そのうち96頭が多頭飼育の崩壊が原因だったという。また「所有者不明」が75頭(同4頭減)、前年度からの繰り入れは59頭増加し168頭だった。
個人へ譲渡された猫が147頭で最も多く、飼い主への返還は1頭、ボランティアに譲渡された126頭のうち92頭が新たな飼い主へ譲られた。
県では2019年に「多頭飼育届出制度」を設け、10頭以上の犬や猫を飼っている人は最寄りの保健福祉事務所等への届出が義務づけられている。同センターでは「ペットを飼うことは命を預かること。飼い主が愛情と責任をもって、動物が命を終えるまで適正な飼養をすることが大切」と呼びかけている。
保護動物を知る
保護動物の紹介や正しい飼い方などを学ぶイベントが、5月24日(金)の午前11時〜午後2時に、イオン秦野ショッピングセンターで開催される。
(問)同センター【電話】0463・58・3411
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