平塚・大磯・二宮・中井 社会
公開日:2025.06.27
湘南ひらつか七夕まつりをつなぐ
次世代への継承、論文に
平塚市の高校生 石原さん
湘南ひらつか七夕まつりの継承方法を言語化――。
学生のまつりへの運営参画に焦点を当てた論文を執筆した高校生が平塚市宮松町にいる。石原深生(みお)さん(18・渋谷教育学園渋谷高校3年)は「参加意欲を高めるために、幼い頃から関わりを持つことが大切」と話す。
論文のタイトルは「学生のボランティアと運営参画から見た湘南ひらつか七夕まつりの継承」。授業の一環で自ら関心のあるテーマで作成し、昨年12月には論文コンテスト「地域の伝承文化に学ぶ」(國學院大學・高校生新聞社主催)の地域文化研究部門(個人)で優秀賞にも選出された。
調査は、市産業振興課への聞き取りや運営に携わる平塚青年会議所メンバーへの取材、平塚市立崇善小学校の児童、平塚江南高校の生徒へのアンケートを行い、30ページにまとめた。
その結果、「高校生側はボランティアに興味を持っても参加方法が分からない。一方運営側は参加募集ではなくまず体験してもらうことを重視している」という意思のずれに気づいた。そこで「幼い頃から教育の過程で七夕を取り上げることで継続的な参加につながる」「地域全体で担い手を育てることで発展がある」と結論づけた。
小学生時代、父親の仕事の都合でシンガポール在住だった石原さんは、毎年夏に帰国し、七夕まつりに行くのが家族の恒例行事だった。「頭上の飾りの華やかさと、屋台の熱気の中でじゃがバターを食べたのが思い出」と笑う。
「今年は大学受験を控えているので、来年以降ボランティアに参加して、論文に書いたことを行動に移していきたい」と展望を話した。
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