平塚・大磯・二宮・中井 文化
公開日:2025.06.27
湘南ひらつか七夕まつりをつなぐ
初代ミス七夕が語る
平塚市在住の能勢さん
平塚の夏の風物詩、湘南ひらつか七夕まつりの華やかな歴史を彩ってきた女性たちがいる。平塚市在住で第5回の七夕まつりで初代ミス七夕となった能勢和恵(当時は高橋)さん(91)が、当時の記憶を語ってくれた。
友人たちにすすめられ、20歳の時に初代「ミス七夕」に応募したという能勢さん。「コンテスト当日は大勢を前にとても緊張した」と、手に汗握る思いは今も鮮明だ。多くの知り合いに背中を押され、その緊張を乗り越え、見事初代ミス七夕の栄冠を勝ち取った。
パレードの記憶
ミス七夕としての活動の中で、最も印象的だったのは、七夕まつりのパレード。「七夕飾りのトンネルをオープンカーに乗って進んで行きました。アーケードの屋根に乗って手を振る人たちがいる程、沢山の人出でした」と語るその情景は、当時の七夕まつりの規模の大きさと熱狂ぶりを物語る。
市民総出の活気
当時の七夕まつりについて、「娯楽の少ない時代でしたので、(戦後の復興まつりとして始まった事もあり)まちの人がまちの人のために開催している感じがとても強くて、まさに市民総出の活気あふれるおまつりだった様に記憶しております」と振り返る。
七夕まつりが地域住民にとって何よりも待ち遠しい一大イベントであり、街全体が一体となって盛り上がる場であったことを感じていた能勢さん。「時代と共におまつりのスタイルが変わることは当然のことだと思いますが、おまつりを準備する人たちとおまつりを楽しみに待っている人たち双方の心に芽生えるワクワク感や地元愛は、変わることなく引き継げたら良いと思います」とまつりへ思いを馳せた。
織り姫の変遷
湘南ひらつか七夕まつりをPRする女性の代表は、時代と共にその名称と役割を変えてきた。
復興まつり翌年の第1回は「ミス平塚」、第5回からは「ミス七夕」に。第7回から第25回までは、松竹などに選考・派遣を依頼し、松坂慶子さんなど女優やタレントが務めた。第26回以降は公募に切り替わり、第43回までは「七夕の女王」というタレント枠も存在した。
第54回からは、「湘南ひらつか織り姫」へと改称。当初は「まつりの華」としての役割が主だったが、織り姫となってからは、七夕まつりだけでなく、平塚市の魅力を年間を通して発信する役割を担っている。
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