「教え」ではなく「導き」 鬼澤さん(神奈中)が県優秀コーチ賞

教育

掲載号:2018年12月22日号

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選手たちに祝福される鬼澤コーチ(中央)
選手たちに祝福される鬼澤コーチ(中央)

 市内栄町の「神奈中スイミングスクール小田原校」に勤務する鬼澤智拡さん(38)=写真中央=が、2018年度神奈川県優秀コーチ賞を受賞した。県水泳連盟から、全国2位以上の選手を育成したコーチに贈られる賞。

 「いつか自分も獲りたいと思って、選手たちには冗談交じりにいつも言っていました」と話す鬼澤さん。リクエストに応えるように、石塚夕貴さん(酒匂小5年)が春のJOC50m背泳ぎで2位に入り、コーチを壇上へと押しあげた。指導者として15年。常に「自分で考えられるよう、サポートしすぎない」をモットーに、自主性を育むコーチングを実践してきた。

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 その教えは、よき指導者と巡り合った自身の選手経験に由来する。幼い頃から気管支が弱く、体力づくりのため水泳を始めた。当初は「嫌々やらされていた」。だが通っていたアクラブ藤沢の小沢浩一さんが「この子は伸びる」と熱のこもった指導をしてくれたという。楽しさを覚えると徐々に頭角を現し、名門・湘南工科大高に進学。全国の頂点まで昇り詰めた。五輪も視野に入れていたが、大学時代ついに身体が悲鳴を上げ、志半ばで競技生活に終止符を打ち、指導者の道を歩み始めた。「自分のできなかった事を子どもに重ねているのかもしれない」というが、決して過去の栄光を語ることはない。説くのは、選手としての自覚と責任。「同じ思いをしてほしくない」と、自己管理の大切さを伝えている。

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 「お前もおめでとう!」石塚さんが準優勝を飾ったレース直後、小沢さんから真っ先に連絡が入った。愛弟子の石塚さんも「やるしかないと思って泳いだ」と満面の笑顔だ。賞状を手に「子どもたちが自分を信じてまっすぐ頑張ってくれたおかげ。指導者として背筋が伸びる思い」と話す鬼澤さん。現在スクールから選抜された38人の選手を一手に引き受け、一丸となり全国の舞台を目指している。「終わりがないから楽しい。単に教えるではなく、向上心を常にもって導いてあげたい」。

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