小田原市久野のJT小田原工場跡地で商業施設展開を目指すイオンタウン(株)出店計画に係る市民説明会が10月3日、市役所で行われた。出店にあたり同社から提出された都市計画提案について判断するために市都市計画課が主催したもの。説明会のなかで、同席したイオンタウン担当者は「2023年度中のオープンを」と展望を明かした。
イオンタウンは2013年にJT跡地を取得。市や商議所らとともに「いのち輝くまちづくり構想4者研究会」を発足し、17年に約4万平方メートルの商業施設構想を発表していた。
工業地域と第1種住居地域からなる同地で特定大規模建築物を建てるには『開発整備促進区を定める地区計画』を決定する必要があり、同社は18年5月に地区計画決定を求める都市計画提案書を市に提出。その後、今年6月に施設規模を縮小する提案変更を示していた。
説明会では、市側が都市計画提案制度の流れと今回の計画素案を、同社が施設のコンセプトをそれぞれ説明。交通問題については久野交差点の移設と道路幅員拡張、歩道や歩道状空地の新設などの案が示された。
説明会では質疑の時間も設けられ、参加者からは交通渋滞や事故を懸念する声が多く上がった。都市計画決定および開業のスケジュールについて「より具体的な説明を」と求める声には、「最短で進んだ場合、来年7月くらいには都市計画として決められる」と市側が返答。同社担当者は「単刀直入に申し上げると、2023年度中にはオープンしたい」と答えた。
12日(月)からは、説明会資料を市のホームページに掲載するほか、商業者向けの説明会も予定されている。