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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.07.19

株式会社東華軒の社長に就任した
飯沼 佑典(ゆうすけ)さん
小田原市国府津在住 43歳

「小田原の味」を全国へ

 ○…東海道線で初の駅弁を販売したことで知られる東華軒(小田原市西酒匂)の社長にこのほど就任した。従業員に伝えたのは「挑戦を楽しもう」というメッセージ。創業140周年を数年後に控えて歴史と伝統にあぐらをかくことなく、常に成長を目指して歩を進める姿勢を率先垂範して示していく。

 ○…幼少期の頃まで製造工場があった国府津で生まれ育った。家族との外出時や家での昼食など、東華軒の味はいつも身近な存在だった。「友だちが遊びに来たときも『弁当買いに行こうぜ』と国府津の売店に足を運んだ」と懐かしむ。慶應義塾大学卒業後は食品関係の商社に勤め、その後友人が立ち上げた音楽関係の企業に参画。学生時代から抱いていた会社を継ぐという思いを胸に、41歳で家業に就いた。

 ○…「設備が新しくなっても、まだまだ人力に頼る部分が多い」と、製造部門の従業員による盛り付けなどの熟練の技に思わず見ほれた。「新しい取り組みを通して東華軒のファンを増やそう」という思いから、部門を越えた従業員によるプロジェクトを立ち上げて昨年10月から工場直売を開始。今シーズンから湘南ベルマーレフットサルクラブのオフィシャルパートナーに加わるなど、地域貢献もミッションの一つに掲げる。

 ○…入社を機に20年以上ぶりに戻ってきた国府津を「商店街も様変わりしたが、海があり山があり、気候も良く暮らしやすい」と新鮮な視点で眺める日々。7月18日には、辻堂のテラスモール湘南に数十年ぶりとなる新店舗をオープンした。自社が目指すビジョンとして掲げた「美味しいを小田原から日本へ」という思いを従業員と共有し、小田原生まれの弁当で日本の胃袋をつかむ日を夢見ている。

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