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小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記

公開日:2025.11.08

第41代箱根町議会の議長を務める
村野 由紀子さん
箱根町仙石原在住 59歳

家族の支えで職責全う

 ○…今年9月の改選でトップ当選を果たし、6期目で初となる議長に就任した。箱根町政初の女性議長という肩書きにも「女性、男性という性別を意識せず、町民のために力を尽くしたい」と気負わない。一方で、過去最低となった投票率に危機感を抱き「開かれた議会を目指し、どうすれば町政に関心を持ってもらえるのか、しっかりと考えながら議会運営に努めていく」と襟を正す。

 ○…父親の仕事の都合で、学生時代は世田谷、川崎、御殿場と転居を繰り返した。結婚後も夫の転勤に伴い、ドイツ西部のデュッセルドルフに生後間もない息子と移住し5年間を過ごす。「車を降りる時はドアを開けてくれるし、荷物も持ってくれて、感謝で何度も涙が出そうになった」と、子育て中の母親に対する心のバリアフリーにいたく感銘を受けた。

 ○…帰国後、両親と仙石原で二世帯暮らしを始めた。議員を志したきっかけは、小学校で絵本の読み聞かせを行った経験。当時は子どもの読書活動推進に向けた国の動きもあり、食い入るように絵本を楽しむ児童の姿に「政治に関わることで、読書の素晴らしさを箱根に広げたい」と決意した。「おかげで、1期目と2期目の一般質問は本のことばかり」と駆け出し時代を懐かしむ。

 ○…20年を超える議員生活は、家族の献身とともにある。「息子のために母がラーメンを作ってくれたり、夫が買い出しを手伝ってくれたり、本当に助けられた」と感謝の言葉は尽きない。母は10年ほど前に他界したが、ぽっかりと空いた心の穴を新たな家族に迎えた保護猫が埋めてくれた。書道教室で書と向き合う時間が格好の息抜き。「もうずっと行けていないの」という金時山登山も、オフに挑戦したいささやかな目標だ。

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