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小田原・箱根・湯河原・真鶴 文化

公開日:2026.02.28

劇場留学『モモ』と音楽の旅 演出家 川口智子さん

  • 3月27日(金)〜29日(日)、小田原三の丸ホールで上演の「劇場留学〜『モモ』と音楽の旅〜モモ」。脚本・演出・美術を手掛ける川口智子さんにインタビュー。

    3月27日(金)〜29日(日)、小田原三の丸ホールで上演の「劇場留学〜『モモ』と音楽の旅〜モモ」。脚本・演出・美術を手掛ける川口智子さんにインタビュー。

小田原の街づくり、未来をも考えるきっかけに 「劇場」という非日常への留学

 小田原三の丸ホールの開館以来、市民参加型プロジェクト”劇場留学”の演出を担ってきた川口智子さん。このプロジェクトを「劇場留学」と呼ぶことに深い意義を感じているといいます。「劇場は、一般の方々は頻繁に訪れない場所かもしれません。劇場には俳優やダンサー、技術スタッフなど、表現を仕事にする多様な人々がいます。”劇場留学”に参加したみなさんが、そんな人々と出会い、旅するようにいつもと違った非日常の時間を過ごしてほしい。それが”留学”という言葉に込めたベーシックな考え方です。この”留学”が、劇場と街がつながるきっかけになり、劇場と街を行き来することで新たな出会いが生まれることを願っている」と話します。 「劇場がたくさんあるから”劇場の街”になるのではなく、多様な人や記憶が劇場を通じて交差することで、街そのものが作られていく。この作品が、自分たちの住む街や、人と向き合うことについて自発的に考えるきっかけになれば」と、舞台鑑賞へ訪れる人へのメッセージも込めて話してくれました。

演劇が繋ぐ、街の記憶と未来

 上演作品の題材は不朽の名作、ミヒャエル・エンデの『モモ』。廃墟の劇場に住み着いた少女モモと、時間を盗む灰色の紳士たちが繰り広げる「街」の物語です。多方面から大きな評価を受けた第2弾「モモと時間の旅」。そして第3弾となる今回は同じ作品「モモ」を題材にしながらも大きな挑戦をしているそうです。 「積み上げてきたものを完成形とせず、どう広げていけるか。今回はとにかく”エンターテインメント”としても楽しんでもらえるように演出しています」

 そして、「普段、街を歩きながら”街って何だろう”と考える機会は少ないはず。でも演劇では、時間をかけて街とはどんな場所なのかとか、街にはどんな人がいるのかを考えることができます。『モモ』は街の人々の話、人間の生活の話です。エンデは人の心の中から奪われる”時間”について子供から大人まで一緒に読める物語として描きました。今だからこそ読み直したい、一緒に舞台で見てもらいたい作品です」とも語ってくれました。

 ――3年間の集大成ともいえる今回の上演。舞台と客席、そして街が地続きになるような「モモと音楽の旅」にこうご期待。舞台セットもここがいつもの三の丸ホール?と思うような劇場の魅力をたっぷりと堪能できる設えになる予定です。物語の世界に没入する高揚感をご一緒に。

 川口版「モモ」をぜひ体感してください。

●川口智子 演出家。演劇、音楽、ダンス、映画、伝統芸能などジャンルを超えた創作や、海外のアーティストとの協働企画を展開。主な演出作品にコンテンポラリー・パンク・オペラ『鏡の向こう見えない私の顔』(音楽/鈴木光介)。市民/公共ホールとの取り組みに「くにたちオペラ『あの町は今日もお祭り』(作/多和田葉子、作曲/平野一郎)、ミュージカル『回転木馬』(四日市市)など多数。小田原三の丸ホールでは、劇場留学「お芝居をつくる7日間」「『モモ』と時間の旅」に続いて三度目。

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