足柄版 掲載号:2011年12月17日号
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平成23年度「森の名手・名人」に選ばれた 杉本 一さん 山北町皆瀬川在住 73歳

豊かな森と共に生きる

 ○…公益社団法人国土緑化推進機構が、森に関わる生業や地域生活に密着した営みにおいて優れた技を極め、他の模範となっている人を対象に認定している「森の名手・名人」に、山北町からは初となる認定を受けた。「猪獲りの名人は猪を逃がさないと思うが、私はたびたび逃げられることがある。名人の域には一生かかっても届きませんよ」。これまでに2千頭近くの猪を仕留めてきた狩猟の名手は謙遜する。

 ○…地元猟友会の会長を務めていた父親についていくなど、若い頃から猟に親しんでいた。父親が亡くなった後は猟銃を受け継ぎ、昼夜を問わず山へ入った。高校卒業後、農薬会社などに勤務したこともあったが、心の底には「プロの猟師になりたい」という想いが強く、温泉旅館などから注文が入るようになると、母親の反対を押し切り猟師が本業になった。「当時、農薬会社の初任給が4500円だったのに対し、60kgの猪1頭が数万円にもなった」。

 ○…狩猟を始めて数年が経った頃、6頭卸した猪の中に二度撃ちして仕留めた獲物が入っていて、取引先から値引きを頼まれたことがあった。「プロを名乗る以上、傷物の猪を提供することはできない」と強く思い、近県の射撃クラブに通い射撃訓練をするように。現在では地域の猟人の技術向上と安全性の向上を目指して『西丹沢ライフル・スラッグ射撃協会』を設立し後進の育成にも力を入れている。「最近では若い選手が腕を上げている。私を負かした選手と握手することを楽しみにしています」。

 ○…実のなる木を植え、豊かな森を育て、そこに集まる獲物を捕らえるという”栽培狩猟”。このスタイルは、60年も前に父親に教えてもらったもの。「多くの獲物を得るためには豊かな森を創る努力が必要。このことが下流に住む人たちに豊かな水を届けることにもつながる」。山に生きる猟師として、これからも豊かな森と共に歩んでいく。
 

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