戻る

足柄 トップニュース

公開日:2013.12.14

丸山を潜在自然植生の森に
(株)トヤマが「宮脇方式」で植樹

  • 260人が12000本を植えた=12月3日、山北町岸

  • 植樹する遠藤社長(左)と宮脇名誉教授(右)

 山北町岸の丸山(海抜約240m)に新本社工場(「モノづくりの殿堂」、2015年3月竣工予定)を建設する(株)トヤマ(本社・座間市、遠藤克己社長)が3日、造成地周辺の丸山の山頂部法面に12000本の常緑広葉樹等のポット苗を植樹した。



 苗はタブノキ、スダジイ、シラカシ、ウラジロガシ、イロハモミジなど約30種類で、植樹の指導は植物生態学者の宮脇昭・横浜国立大学名誉教授が当たった。晴天の下、この日の参加者は同社社員120人や取引先、町役場職員、地元自治会など合わせて約260人。10グループに編成された参加者は、20区画に分けられた約4000平方メートルの傾斜地を、午前と午後で手際よく植えていった。植樹した苗の周囲には保湿や抗雑草に優れる稲わらが敷かれ、風などで飛ばないようにロープが張られた。



 遠藤社長が宮脇名誉教授のことを知ったのは約5年前だという。宮脇さんの講演で、鎮守の森に代表されるその土地に昔から植生している潜在自然植生に関する話を聞いたのがきっかけ。「丸山への工場進出の話があった時に、宮脇先生の話が頭をよぎった」と遠藤さん。宮脇さんに連絡を取り一緒に現地に足を運ぶなどし、植樹の検討を進めてきた。「これだけの山を切り崩して使わせてもらう。鎮守の森を再生できたら喜ばしいこと。地球や地元に恩返しをしたい」と話す。宮脇さんは「土地本来の潜在自然植生の木は防火、防風等に優れ災害に強く、その森は環境を保全し市民の命を守り地域文化と共生して豊かな生活を支える」と説明する。



 植樹祭には地球温暖化防止実行計画を策定している山北町も協力した。同地での植樹は来年10月にも予定されており、全体で2万本を計画している。(株)トヤマは先端科学技術の実験装置で国際的なメーカー。

 

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    足柄 トップニュースの新着記事

    足柄 トップニュースの記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS