田園風景をテーマに明治時代に作られた文部省唱歌「案山子(かかし)」になぞらえて大井町山田地区の地域おこしに取り組もうと、地元の有志ら6人がきょう3日に「山田のかかし祭り」を行う。
1911(明治44)年に旧文部省が発表した「尋常小学唱歌第二学年用」に収録された全20曲の11番目に「案山子」がある。2番目には「二宮金次郎」、10番目には「浦島太郎」もある。「案山子」には2番まで歌詞があり、田んぼの中で蓑笠を着て一日中立ち通しで働く「かかし」の姿を歌っている。曲の冒頭には「山田の中の一本足の案山子」とあり、メンバーはこの「山田」に縁を感じたという。
もともと「山の中(間)の田」という意味を持つ「山田」という地名は、大井松田インターチェンジの南東部に広がる相和地区(山田・篠窪・柳・赤田・高尾)のブルックス大井事業所周辺にある。
291世帯844人(3月31日現在)が住む山田には、自給自足するために必要とされる「田畑、山林」があり、足柄平野の中でも南足柄市内山地区と並び称される「生活に最適な場所」とされ「一内山に、二山田」という言葉も語り継がれるほど。今も山田では一面に田園風景が広がっている。
こうした里山の風景をいかそうと、昨年の夏から有志が実行委員会を結成してこの祭りを企画。(公財)地域社会振興財団からの交付金を活用して実施することになった。実行委員会代表の原田征史さんは「景色が素晴らしく古い神社など歴史的にも魅力ある地域。祭りをきっかけに多く方に見てもらえれば」と話す。
会場は(株)ブルックスホールディングス大井事業所の周回道。地域の人が作ったかかし約30体が展示される。主催者が設定した散策路を歩き、地区の魅力と資源を知ってもらう。(公社)二科会理事で町内在住の画家、香川猛さんが審査委員長を務めるかかしコンテストもある。
午前10時から午後3時まで。コースは全長約3・5Kmで【1】かかし展示会場【2】大井町懐かしの写真展(幸修園)【3】ブルックス大井事業所【4】ストーンサークル【5】そうわ会館【6】天神社【7】了義寺―の7カ所を自由にまわる。駐車場あり、ブルックス周辺にあるのぼり旗が目印。問い合わせは山田のかかし祭り実行委員会【携帯電話】090・4439・0600へ。
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