30年前に南足柄市広町の「丸太の森」に移築された市登録文化財の福沢小学校旧校舎で、小学生を対象にした「森の学校」が初めて開かれる。開成町の指定文化財「あしがり郷瀬戸屋敷」で、開館から10年間、館長を務めた元中学校長の川澄暹(のぼる)さん(75)が学び舎づくりを伝授する。
福沢小学校は1901(明治34)年に善福寺(南足柄市怒田)に開校した。移転後の校舎建て替えに伴い1987(昭和62)年に木造校舎の一部を「丸太の森」に移築。2012(平成24)年に市の文化財に登録され、同地で保存公開されてきた。
瀬戸屋敷を退職した後、ふれあいの村で勤務している川澄さんが「校舎がしんとしていて寂しかった。子どもの声が聞こえる学び舎によみがえらせたい」と学び舎づくりを企画した。
イメージは川澄さんが子どもの頃に体験し、館長を務めた瀬戸屋敷で再現した「緑陰こども会」。「学年を問わず子どもが集まり、近所の大学生が宿題を教えてくれた雰囲気」の再現をめざし、手始めに福沢小学校に協力を仰ぎ、児童の絵や習字の作品を集め教室に展示した。
緑陰こども会の特長は宿題や課題を持ち込み、集まった子どもたちの学習を見守りサポートするボランティアがいること。夏休みの実施をめざし募集したところ高校生や大学生、社会人5人が集まった。
応募した雨坪に住む大学2年生の石井澪(りょう)さんと飯沢の渡邉顕(あきら)さんは南足柄中の同級生で石井さんは教員志望。渡邉さんは南足柄緑の少年団での活動経験を生かし応募した。川澄さんの学び舎づくりは、こうした人材育成の場であることも特徴のひとつといえる。
開校日は7月26日(水)、30日(日)、8月3日(木)、7日(月)、10日(木)、17日(木)の6日間。時間は午前9時半から11時半。参加無料。対象は南足柄市内の小学生で各回20人。1人あたり最大3日間参加できる。
きょう8日(土)の9時から先着順で受付。学習アシスタントも同時募集している(高校生以上)。申し込み、問い合わせは丸太の森【電話】0465・74・4510へ。
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