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足柄 人物風土記

公開日:2020.11.07

街中地域サロン「お休み処新松田」の代表を務める
岩永 佐知子さん
松田町在住 71歳

明るい地域づくりに貢献

 ○…介護予防生活支援サービスの一環で、2015年に高齢者が気軽に利用できる場所として新松田駅近くに開設された「お休み処新松田」。運営ボランティアの一人として、利用者に認知症予防のための健康体操を行う。「利用者さん同士で助け合う『絆』が生まれてきたと感じる。今は女性が中心。男性も気軽に使える場所にしたい」と先を見据える。

 ○…小田原市で5人きょうだいの長女として生まれた。幼少期は物静かな性格で「授業参観で先生から当てられるかもと思っただけで、手を上げるのをためらったほど」と苦笑い。そんな性格を変えようと、高校では演劇部に所属。知人を介して弁論大会にも出場した。「前向きな自分になれたのは、当時の行動があったから。今では人前で大声を出すことも何かをすることもへっちゃら」と胸を張る。

 ○…高齢者の健康増進を目的に活動する「いきいき元気の会」のリーダー、認知症患者やその家族が集う「MATSUDAおれんぢかふぇ」の幹事など、地域活動に精力的だ。「ボランティアは人のためであり、自分のためでもある。利用者の皆さんと接する中で、少しでも楽しくなってもらえるようこれからも励みたい」と前を向く。

 ○…モノづくりが好きだった父親の影響を受け、子どものころから裁縫が得意だ。聞けば「幼少期は着る服を、大人になってからは結婚式のウェディングドレス、そして娘の制服も自分で作った」とその腕前はもはや達人の域。お休み処では利用者向けにレッスンを開き好評。作品について相談しながら全体をイメージして手を動かすことで、ちょっとした脳トレにも。「お互いに支えあう地域の絆を育てたい」。住みやすいまちへの思いが背中を押す。

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