中井町で農園を営む武井智さん(61)宅の敷地に、巨大な夏ミカンの木が立っている。樹齢150年以上とみられる木には、今年もずっしりとしたミカンがたわわに実った。
今年の実の数
過去最大級
高さ約10m、周囲の直径約8mで、家の裏の高台にそびえ立つ夏ミカン。1個あたりの重さはおよそ500g。隔年で実をつける中、智さんが知る限りでは今年は過去最大数となる実のなり方といい「すべての実を収穫すると4千個あまり、推定2〜3tになるのでは」とみる。例年は4月に入ってから実が色づく中、今年は暖かい気候が影響するなどし、3月中旬には早くも色づき始めたという。
智さんの母・孝子さん(86)によると、夏ミカンの木は今から100年以上前にやってきて、苗から育ったと聞かされているという。
温州ミカンなどの寿命は一般的に30〜40年といわれ、定期的に植え替えられるのが通例だ。武井家でも50年ほど前に植え替えが行われたが、他のミカンの古木が取り換えられるなどする中、この夏ミカンの木だけはどういうわけか残されたという。智さんは「当時でも既に大きかったことが考えられる。一本くらいは残しておこうという気持ちになったのでは」と推測する。
17年ほど前に父が亡くなって以来、農園を守ってきた智さん。夏ミカンの木も近年はだいぶ弱っているとみられるといい、根元部分には亀裂もある。今年、実を収穫した後には枝の補強を計画しているといい、「こんなに大きな木はそうそうないのでは。少しでも長く育ってもらえるよう、大切に維持・管理していきたい」と話していた。
例年、収穫したミカンは近所や知人におすそわけしているという。
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