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秦野 人物風土記

公開日:2012.01.14

(社)秦野青年会議所 第50代理事長に就任した
高橋 宏輔さん
本町在住 38歳

伝統の矜持を胸に



 ○…20歳から40歳の青年メンバーが、まちづくりに尽力する(社)青年会議所(以下JC)。秦野の顔役への就任に「しゃべるのは苦手だから、先頭に立つ後姿で皆を引っ張っていきたい」と覚悟を語る。自分にぴったりの言葉を選ぼうと、辞書と首っ引きで探したスローガンは「剛毅」。東日本大震災や超円高に苦しんだ昨年、人々の光明となったのは、強い意思を持って困難に負けない剛毅な心だった。「メンバーが剛毅な人物となり地域をリードする。そのための色々な企画は、もう頭の中にあるんです」と少年のように笑う。



 ○…自身の仕事は、江戸時代から続く伝統ある紙屋の若き社長。古くは提灯や障子紙を扱い、祖父の代から文房具や贈答品の販売も始め、現在に至る。



 ○…19歳の時、父が突然の他界。悲しみに負けず、母が身を粉にして会社を支え、困難を乗り切る。大学卒業後、すぐに実家の会社に入る選択肢もあった。だが「一度は外の会社を知るべき」と大手の文具・オフィス用品メーカーに就職。3年後、故郷に帰って気がついたのは、都会では感じなかった顧客との近さだった。顔と顔を向かい合わせての仕事に、商売の一番大切な基本と、街を元気にする方法を教わった。「『大きな店にない商品が、ここにならある』とお客様に頼っていただけると本当にうれしい。お客様とお店、人と人のつながりにもう一度脚光をあてれば、魅力あるまちに必ずなれる」。前を見据える瞳に自信が漲る。



 ○…来年、秦野JCは50周年という大きな節目。記念事業の準備はもう動き出しているという。県内7番目と、歴史ある秦野JCも今年のスタートは34人。「メンバー全員で会員拡大にあたる。まずはJCの楽しさを知ってもらいたい。仲間とともに体験する感動に、必ず夢中になれるはず」と身を乗り出す。社長として、理事長として、ともに伝統の誇りを胸に、全力で駆け抜ける一年が始まった。

 

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