新歌舞伎座に秦野の檜(ひのき) 表舞台や花道に使用
4月2日から、こけら落とし公演が行われている新歌舞伎座(東京都)。当代きっての人気歌舞伎役者たちが共演するその舞台や花道に使われているのが、秦野産の樹齢100年を超える檜から加工された板材だ。
板材の材料となった檜は、諸戸林業(株)が市内寺山で管理している山林から伐り出された。舞台用の板材は、観客席から見て統一感があるように均一な木柄(色・木目等)が求められる。同社では歌舞伎座用の2000枚以上の板材のため、約1200本の檜を伐り出したが、その全てが、同じ時期に植えた兄弟の苗木を同じ様に手入れをしながら育てたものだ。
また、強烈な照明や乾燥など舞台特有の厳しい条件にも耐えられる様、板材にしてからもじっくりと天然乾燥で含水率をさげるなど、伐採から納品まで実に2年以上を要した。
同社執行役員の中野敦之さんは「お施主様(松竹)が、材料を探しに直接山にまで来ていただき、その気持ちに応えたいと思っていました。材料(木材)にかかわる者として、その良さを一般の方にも感じていただけると嬉しい」と話した。
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