秦野 人物風土記
公開日:2013.12.07
第27回丹沢音楽祭の合唱指導を務める
藤丸(ふじまる)崇浩(たかひろ)さん
東京都在住 40歳
導き、惹きつける力
○…今年は秦野市合唱連盟創立30周年、さらに自身はデビュー15周年の記念の年だ。丹沢音楽祭は第23回、25回でも合唱団に指導しており、12月22日開催の27回で3度目となる。男性が増えたため、よりしっかりとしたハーモニーを生み出せると、今年の特徴を話した。「これまでの団員らも新顔も、みんな私のいやみについてきてくれる」と、冗談を交えながら団員らを導いていく。
○…日本大学法学部を経てサラリーマン時代を過ごした音楽業界では珍しい経歴だ。幼少期から合唱団に所属。地域や学校の音楽祭などでは指揮者を務めたこともあったが「1番下手だったからじゃないかな」と笑う。大学でも合唱サークルに入り、野球などの試合ではスタンドで校歌を合唱していたという。「応援団の方が力強いし戦力になったのか」と言うものの、その表情は懐かしそうだ。20歳の頃から個人レッスンにも通い、仕事の傍らオペラデビューを果たす。「やはり音楽を」という気持ちから、その後東京芸術大学声楽科テノール専攻に就学した。
○…故郷は長崎県佐世保市。小さい頃は祖父と父と3人で相撲観戦に親しんでおり、巡業が来た時も足を運んでいたと振り返る。今でも両国国技館などで観戦しているが、「地元の時と比べて東京はチケットを取るのが難しい」と困り顔。最近の注目株は遠藤関。今年初土俵を踏んだ若手力士であり、日本大学の後輩である遠藤関がやはり気になるようだ。とはいえご贔屓の力士が決まっているわけでなく、全体的に相撲を楽しんでいる。「一大勢力のような部屋があると盛り上がる」と、ファンとしての顔をのぞかせる。
○…「演奏家としてそれがライフワークになっている」。人生の中でできるようになりたいと思うこと、小さいことの積み重ねでここまできた。ユーモア溢れる話術が印象的だったが、「世の中に音楽を」という言葉は力強かった。
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