秦野 文化
公開日:2020.06.26
くずはの家に「珍事案」続々
近隣民家で「シロマダラ」捕獲
自然観察施設くずはの家に、捕獲された「シロマダラ」が持ち込まれた。県内でも目撃例が少ないヘビで、くずはの家の高橋孝洋所長も「敷地内で車に引かれた死骸は年に1回ほど確認されていたが、生きたシロマダラは初めて見た」と驚きをあらわにする。
ヘビ亜目ナミヘビ科のシロマダラは、全長30〜70cmほどの小型のヘビ。日本各地に分布しているが夜行性で体が小さく、普段は石や木の下に隠れているため目撃例は極端に少ない。地域によってはレッドデータに登録されており、一般的なヘビのようにネズミや鳥の雛などではなく、トカゲやヘビの幼体など爬虫類を食べるという。
今回シロマダラが発見されたのは、くずはの家がある葛葉緑地の北側。団地との境目付近にある民家の庭にいたところを、隣に住んでいた「えのきの会」(くずはの家で活動する団体)会員の家族が捕獲し、高橋所長の元に連れてきた。
所長によると、このシロマダラは体長50cmで体重は18・7g。大きさからして成体だと思われる。葛葉緑地と住宅街の境目付近で見つかったことから、「恐らく緑地内に生息していた個体ではないか」と話す。
なお、このシロマダラはくずはの家で記録を取った後、敷地内の自然に返されている。
シジュウカラ、卵と共に去りぬ
一方で、くずはの家の巣箱に営巣したシジュウカラでも、今年は珍しい事例が観測された。孵化に失敗するという13年間で初めての事例で、最後は高橋所長も予想だにしない結果となった。
くずはの家では巣箱にカメラを仕掛け、営巣しにくるシジュウカラかヤマガラの観察を行っている。元気に巣立つ年、育児に失敗する年、ヘビによって全滅する年など、自然のありのままの姿を記録してきた。
今年は3月13日に本格的な巣作りが始まり、4月2日頃からメスが卵を温め始めた。オスもせっせと餌を運ぶ「イクメン」ぶりを見せ、例年の記録から4月15日頃に孵化すると思われていた。
しかし一向に孵化せず、抱卵期間は通常の2倍近い26日間に。「ストレスが限界に達したのか、4月28日にオスが運んできた餌をメスが奪い取ったあと、オスをツツキながら巣箱の隅に追いやり馬乗りになるという光景が確認されたと職員から報告を受けました」と高橋所長は話す。
その翌日モニターの電源を入れると、前日まであった卵は破片一つなく、メスと共に跡形もなく消えていたという。
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