自然観察施設くずはの家で7月、捕獲したヤマビルから卵が採取された。卵からは幼体が孵化しており、施設職員は観察を行っている。
二ホンヤマビルはミミズやゴカイと同じ環形動物門に属し、ヒル網顎蛭目ヤマビル科に分類されている。日本国内で陸棲の吸血性ヒルとしては唯一の種で、秦野では西・上・北・東地区の山間部でヤマビルの目撃情報や吸血被害が報告されている。
活動時期は4月から11月で、気温20度以上の雨か雨上がりの天候時に最も活発になる。歩道の石や落ち葉の裏に潜み近くを通る動物や人に取り付き、表皮を3つの顎でY字型に切ることでにじみ出る血液を30分から1時間かけて吸血。この時に分泌される「ヒルジン」によって痛みはほとんどなく、十分吸血して0.5g以上になると産卵可能な成体となる。1度吸血した個体は、15カ月は吸血せずに生存する。
孵化も観測
くずはの家で観察を行っているヤマビルは、人に取り付き吸血していたものを捕獲、飼育していた。7月27日に卵のうが初めて確認され、翌7月28日に2匹のヤマビルが生まれたという。
市内では活動期になると多くの登山者やハイカーなどが被害に遭うヤマビルだが普段は人目につかないところに隠れているため、「卵は初めて見た」と話す職員。幼体がいつ吸血するようになるかなど、同施設では観察を続けている。
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