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秦野 経済

公開日:2022.01.07

Zippar
実験線用地を取得
今春の開始目指す

  • 須知社長(中央)と末永社長(右)、高橋市長がスクラム

  • 8人乗り用の模型

 ジップインフラストラクチャー(株)(須知高匡代表取締役社長)が開発を進める次世代交通システム「Zippar(ジッパー)」の実験線等の用地が、新晃工業(株)(本社・大阪府/末永聡代表取締役社長)の神奈川工場(菩提)の敷地に決定した。昨年12月23日に両社長が、高橋昌和市長に報告した。年明けに実験線を建設し、8人乗りロープウエー開発を目指す。

 ジッパーは電動自走型のロープウエー。通常のロープウエーより建設のコストや時間を削減でき、カーブや分岐を設計できる自由度の高さが特徴。市では昨年6月に開発と活用に関する協定を結び、実験線用地確保に向け動いていた。

インフラを”共創”

 今回、約9800平方メートルの用地を提供した新晃工業は、50年以上続く空調機器製造・販売メーカー。企業間の完全受注生産を行い、市役所や県庁など公共施設、羽田空港、東京駅、都心の高層ビルなどに製品を納めている。

 秦野市からの打診を、「秦野の交通・まちづくり施策と丹沢の利便性向上に貢献できるなら」と快諾。末永社長は「日本のインフラの一端を担う企業として自負がある。国内唯一の交通インフラベンチャーから我々も色々なことを学び、”共創”していきたい」と意欲を見せた。

「ここからが本番」

 ジップインフラストラクチャーでは小田原市で行っていた1人乗り用の運行実験を終了し、多人数用の設計へ移行していた。当初は4人乗りを想定していたが、他自治体からの問い合わせでより多人数用の需要が多かったことや、車体の軽量化が可能になったなどの理由から、定員を倍の8人に設定し開発を行う。

 今後は年明けから実験線の工事を行い、春頃に運行実験の開始を予定。「ここからが本番なので、ぜひ皆様にご協力いただければ」と須知社長は話した。

 報告を受けた高橋市長は、「7万点を超える部品を秦野で作ることができれば市内工業活性化になるだけでなく、『メード・イン・秦野』の次世代交通インフラが誕生することになる。ALL秦野で支援していきたい」と期待を寄せた。

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