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公開日:2022.09.16

鶴巻ジビエに新たな一手
拠点作り流通の安定目指す

  • 冷凍庫に常時在庫をストックし、流通を安定

  • 購入した冷凍庫(左)と丹沢ジビエ(右)

 「ジビエの食べられる街鶴巻温泉」を掲げ、飲食店を中心に地元商店らが2020年の秋から推進している「猪鹿鳥グルメ ジビエの街鶴巻温泉」。これに協力している(有)小高不動産(川上拓郎社長)が、取り組みをより円滑にするため、ジビエ肉の流通拠点「川上商会」を立ち上げた。

 「ジビエの街鶴巻温泉」は、丹沢大山地区でとれた新鮮なジビエ肉を使い各店が考案したジビエ料理を提供する取り組み。鶴巻地域の旅館ではもともと名物料理として「しし鍋」が提供されていたこと、ジビエ料理が高たんぱく低カロリーな食事として注目されていること、登山シーズンに大山からの直通バスが運行されるようになったことなどを背景に、地域の賑わい創出のきっかけにしようと始めた。

 ジビエの提供にあたり課題の一つになったのが、ジビエ肉の流通ルート。伊勢原市の阿夫利山荘から仕入れているが、店が個々に行くのは難しく、今までは川上社長が代表して定期的に買いに行く方法を取っていた。

 しかし、これだと店の在庫が切れた場合すぐに食材が手に入らず、料理が提供できない期間ができてしまうことが往々にしてあった。この状況が断続的に発生すると「ジビエの街」の普及が停滞してしまうため、新たな取り組みに着手した。

ブランド化も視野に

 川上商会は、まちづくりに必要になった時に使おうと川上社長が3年前に立ち上げていた会社。ジビエ肉の流通拠点にするため食品衛生管理者を取得し、在庫をストックできるよう大型の冷凍庫を2台購入した。取材時点では20kgのジビエ肉があり、今後は各店の発注状況や在庫をみながら定期的に補充し、安定した量の流通確立を目指す。

 また、これを機に鶴巻地区のジビエブランドとして普及するため、パッケージに「丹沢ジビエ」とデザインしたシールを貼った。同じくジビエの普及を目指す秦野商工会議所とも情報を共有し、より一層取り組みを推進させていく。

 「ジビエ料理の試みは飲食店にとって誘客の一つのきっかけになっているし、みんな前向きに取り組んでいる。安定した流通を確保することが、継続していくための安心材料になってくれたら」と川上社長は話した。

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