横浜栄高校(中垣匡校長)で、日本文化に触れる授業が行われている。10月22日には人間国宝とも呼ばれる重要無形文化財総合指定者による三味線の授業、24日には能の授業があった。生徒たちは伝統文化を究める一流の人々から日本文化を学んだ。
22日の授業は、文化庁の「文化芸術による子供の育成事業」として行われたもの。各分野で一流の外部講師を学校に派遣して学習支援を行うNPO法人国際文化交流促進協会カルティベイトがコーディネートし、重要無形文化財総合指定者の常磐津八重太夫氏が同校を訪れた。八重太夫氏は3回にわたって、音楽を選択する2年生に対して三味線の持ち方といった基礎から演奏まで指導した=写真上。
参加した生徒は「自分にできるのか分からなかった」と話していたが、最後には「さくら」や「島唄」などの曲を演奏できるまでになっていた。指導した八重太夫氏は「みんなやる気があって素晴らしかった。日本の懐かしいメロディを少しでも知っていただければ」と話した。
また24日には国語の授業の一環で、1年生を対象にした能のワークショップを行った。これは同校の教諭が能をやっていたことから、生徒にも伝統文化に触れてほしいと企画したもの。当日は重要無形文化財総合指定者の能楽師・坂井音重氏の息子である坂井音隆氏と坂井音晴氏が来校し、生徒たちに能を紹介した。
2人による能の歴史などの解説や実演を見た後には、生徒たちが能の所作を体験する場面も。何人かの生徒が実際に足袋を履いて扇を手に持ち、泣いたり、喜んだり、恥ずかしがったりといった能の所作を体を使って学んだ=写真下。音隆氏は「今回の授業だけでは全てを教えることはできないが、古典を勉強したいと思う子が出てくると嬉しい」と話していた。
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