北寺尾在住の谷本恵子さん=人物風土記で紹介=は、ボランティアバスの派遣をはじめとした被災地支援や防災教育に尽力する「NPO法人かながわ311ネットワーク」の理事を務めている。これまで被災地を38回訪問。ほぼ毎月1回は足を運んでいる。「被災前よりいいまちにしようと頑張っている人たちを見ると、応援しようという気持ちになる」。仲間と手を取り合い、復興への歩みを進めている。
気仙沼の海辺に植樹
「震災を風化させない」。昨年11月、同団体が派遣したボランティアバスに谷本さんも同乗し、津波被害を受けた宮城県気仙沼市階上地区へ。現地のNPO法人「海べの森をつくろう会」の植樹祭に参加した。
これは、津波に流された人が樹木につかまって助かったことや、津波の被害軽減の効果を見込めるといった防災上の観点で行われているもの。記憶を刻むように植樹を行った。「ボランティアは収束に向かっている。今は遊びに来て欲しい時期」と、現在はボランティアだけでなく、観光バスの派遣も企画している。
防災教育実施へ
来年度から神奈川県との協働事業で、県内の海側と山側の学校で防災教育を行う。ニーズ調査を事前に行い、地域の特性に合わせた内容にしていく予定だ。
「『東北で起こった災害から学んで、神奈川での災害に備えて欲しい』と言われることも多い。発災時の被害を少しでも軽減しなければ、被災された方々に申し訳ない」と強く意気込む。「私たちの取組を被災地の方に知ってもらうことで、『忘れてないよ』と伝えることができれば」。あの日の出来事を、決して無駄にはしない。
鶴見区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>