キリンビール横浜工場工場長に就任した 神崎 夕紀さん 生麦在勤 54歳
可能性は無限大
○…キリンビール横浜工場初の女性工場長。工場内では、270人が働き、同社工場の中でも最大規模を誇る拠点。「横浜は当社のスタートとなった大事な場所。大きなチャンスをいただいた」。気負いはなく、「基本前向きなので」と笑顔をはじけさせる。「一緒に元気に明るく安全第一で」と、共に働く仲間へ呼びかけるとびきり明るいリーダーだ。
〇…体外診断薬製造メーカーで開発などを経験後、消費者により身近な製品を作りたいと、キリンビールへ入社。技術者の多くは男性だが、同社初の女性醸造担当部長に就任するなど順調にキャリアを積んできた。ビール造りは自分にとって「すばらしいもの作り」。「自然の恵みで製品を生み出し、人々に喜んでいただけることは、夢のある仕事」。自信120%で絶対においしいと思える製品を作り続けてきた。それでも工場長の役は「雲の上の存在で、自分が務めるとは夢にも思わなかった」と苦笑する。
○…「おいしいものとおいしいお酒を味わうこと」が癒しのひととき。アルコールに合うつまみ作りも得意だ。健康とグルメのために、10Kmのジョギングも習慣にしている。鶴見のイメージは企業や工場の集積地。他企業と連携した地元への貢献にも意欲を見せる。この秋には、工場の側を通る横浜環状北線下の敷地1・9万平方メートルに緑地を完成させる。「『鶴見にあってよかったね』と言ってもらえる存在になりたい」
〇…「女性初」を経験してきたが、「特別感はない」と言い切る。「もっと多くの女性工場長が生まれてほしいというより、男女関係なく様々な所でみんなが活躍できるようになれば」。そのためには、それぞれが希望を叶えられる環境を社会や企業が作ることが大事であり、個々人も将来の不安を先取りして、自分の可能性を自分で狭めないでほしいと願う。「みんな何にでもなれる」。無限大に広がる可能性を楽しんでいく。
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