市内にも地震の衝撃 けが人17人 計画停電備え混乱も
3月11日に起きた東日本大震災は、川崎市内にも大きな衝撃を与えた。交通機関の運休や幹線道路の大渋滞、計画停電といった過去に経験のない混乱が被災地から遠く離れた都市を襲った。
川崎市の発表によると、市内各区の最大震度は川崎区が震度5強、幸区が震度5弱、中原区が震度5弱、高津区が震度4、宮前区が震度5弱、多摩区が震度4、麻生区が震度4だった。
市内の被害は14日時点で、5人の重傷者、12人の軽症者の合計17人に人的被害があった。火災は川崎区内の石油コンビナートで1件、一般住宅で1件あった。川崎市では10階以上の高層マンションの被害も調査しており、エレベータの停止やガス停止、外壁タイルのはがれ、壁の亀裂が見つかるケースがあったが、居住に危険が及ぶような被害はなかった。
地震直後は宮前区や中原区、高津区などで大規模な停電が発生し、信号機が止まるケースが相次ぎ、幹線道路を中心に大渋滞が起きた。停電直後から、コンビニエンスストアやスーパーには食料や電池などを買い求める人が列を作った。
市内の交通網は地震直後からJR、京急、東急、小田急の全てが運行停止になった。中原街道や国道246号、世田谷通りなどの都心方面とつながる幹線道路には、徒歩で家路に向かう人の姿が数多く見られた。
東京電力による計画停電は第1グループから第5グループまでに川崎市が含まれている。14日に計画停電の実施が予定されていたが、市内では実施されなかった。運行が再開された鉄道の一部も運休となり、自家用車の利用者が増えたことで市内各所に渋滞が発生した。ガソリンスタンドには長蛇の列が出来るケースも相次いだ。
計画停電に備えも
川崎市消防局では計画停電中の火災予防として▼停電時には使用できなくなる電話機があり、携帯電話や公衆電話などの方法で119番通報を▼停電前に使用していたアイロンや電気ストーブなどの電熱機器は、復旧した場合に備えスイッチを切り、コンセントを抜くこと。燃えやすい物などを近くに置かないように▼ろうそくや石油ストーブなどは、安定した場所で使用し、使用中は目を離さず、子どもが触れないように注意--としている。
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