昨年秋、「アリオ橋本」がオープンするなど再開発地区として大きく様変わりした橋本駅南口周辺。相模原市は、その一角に将来美術館を建設するためのプレ施設として「(仮称)アートラボはしもと」を整備することを発表した。土地の所有者である日本金属工業(株)から、市に同所の寄付申請書が今月12日に提出されたことを受けたもので、平成24年度中のオープンを目指すという。
「(仮称)アートラボはしもと」の建設が予定されているのは、現在、マンション販売センターが建っている3660・38平方メートルの土地(大山町403の65)。「アリオ橋本」や高層マンション「ミッドオアシスタワーズ」が建つ場所は、イトーヨーカドー、三菱地所がこれまでに同地を日金工からそれぞれ買いあげていた。販売センターが建つ一角は、現在三菱地所が日金工と賃貸契約を結んでおり、今年3月の契約終了後に市に寄付されることになる。寄付については、平成20年7月に日金工と市で締結した「公益施設の設置に係る協力に関する確認書」の中で決まっていたこともあり、寄付を受けた後にアートラボを設置する形だ。
これまで市が中心となって、美術館建設のための「検討委員会」を設け、提言を行う中で、同所が建設予定地に挙げられていた。そうした中で、このアートラボの設置は、将来的な美術館建設に繋げるための事業展開を図ると共に、運営に必要な知識、経験を蓄積することを目的としている。
販売センターを一部改修して利用
施設自体は、現在のマンション販売センターをそのまま活かしたいという市の意向から、今年度中に三菱地所から無償譲渡されることになり、一部改修して利用する予定だ。施設管理は市が行い、産学官、市民で「運営協議会」を組織し、運営を行っていく。事業面では、アートラボや美大による絵画講習や美術講座といった教育普及のほか、美術品の展示・収集、調査・研究以外に、商店街や企業、学校と連携した町興しイベントなどのまちづくり事業等も視野に入れており、平成24年度の早い時期での開設を目指す。
また、同施設の開設準備と平行して「美術館基本構想委員会」も進められ、美術館自体の構想も平成25年度中に策定されるという。市文化振興課では、「今後、運営協議会などで、様々な事業を検討していく。既存施設である市民ギャラリーや博物館とあわせてひとつの美術館機能を持つ形になるのでは」と話している。
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