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絶滅危惧種 カワラノギクを守れ 「相模川を象徴する希少種の保全は重要」--県

文化

公開:2012年1月20日

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昨年、開花したカワラノギク
昨年、開花したカワラノギク

 相模川の河川敷に自生し国の絶滅危惧種に指定されている野菊の一種・カワラノギクを保護する活動を展開する市民団体からの要請を受け、県はこのほど、相模三川公園の河川敷に花畑の圃場を新設するため検討を始めることを明らかにした。

三川公園付近に花畑

 カワラノギクはキク科の二年草。高さは50〜70cmほどで10月中旬から12月ごろに花を咲かせる。関東では相模川以外に多摩川と鬼怒川のごく一部でのみ自生が確認されているが、花の色調が異なり、遺伝的見地から異なるものと考えられている。

 「近い将来に絶滅する危険性が高い種」とされていたカワラノギクが相模川で自生していることが確認されたのは1990年。国分南に暮らす河又猛さんが相模原市の磯部頭首工付近の河川敷で発見した。河又さんはこの時から自生地の保全活動を展開している。

 以前は中流域の各地に点在していた自生地は、現在は相模原市緑区内のみとなった。河又さんによるとカワラノギクは乾燥に弱い植物のため、乾燥の激しい河原で生息するには、石下の隙間に水分を保有することができる一定以上の丸石の存在は欠かせない。

 しかし、ダムの建設や河川改修により丸石が上流から流れてこなくなり、山が荒れ、大量の砂利が堆積するようになった。外来種が繁茂するなど、環境の変化が自生種減少の最大の要因で、現在では自力での繁殖は難しい状況にあるという。

増水で自生地流失の教訓

 01年からは自生地に隣接する湘南小学校の児童らとともに保全活動を展開している。しかし、昨年9月の台風により川が増水し自生地は冠水。開花直前だった約2千本の苗はほとんどが流失した。かろうじて生き残った自生地の数百株から種を取り出すことができ、新たな花畑の新設へ動き始めた。

 「カワラノギクを守る会」では今後も増水により自生地が冠水することが考えられることから、花畑の新設を県に要請。県は生息環境が適地である県立相模三川公園の河川敷に花畑を整備する方向で検討を開始した。早ければ今春にも開設されるという。
 

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