3月11日、逗子市内各所で被災地支援のイベントを行う「3.11 ALL=逗子Movement. Vol.4」(AZM)の会長を務める 須田(すだ)栞(しおり)さん 逗子市桜山在住 18歳
被災地との繋がり、今一度
○…東日本大震災の記憶を風化させまい――。その合言葉のもと、逗子の様々なボランティア団体が参加するAZM。震災から4年目を迎える今年も駅前での献花台の設置や亀岡八幡宮での活動紹介など様々な催しを企画する。メンバーはほとんどが目上だが、今回学生ながらに会長という大任を引き受けた。重責を感じつつも「周りの人がサポートしてくれて『やりたいことをやれ』と言ってくれる。皆さんに被災地や防災のことを考えてもらえる一日にしたい」と意気込む。
○…2年前の春、市が主催した宮城県石巻市を訪れるバスツアーに参加したのがきっかけ。基礎だけを残した住宅や積み上げられた瓦礫、目の当たりにした津波の爪痕に言葉を失った。一方で、自分と同年代のボランティアが必死に瓦礫の撤去作業に勤しんでいる。ふいにもどかしさがこみ上げた。「私も、被災地のために出来ることをしたい」。その思いはツアーから戻っても冷めやらず、同じ年の夏には岩手県陸前高田市で活動するボランティア団体に参加。以後も同じ活動に参加した中高生のグループで支援活動を続けている。
○…地元の活動に携わるようになって大きく変わったことがある。「実はあまり地元が好きじゃなかった」とぽつり。居心地の悪さを感じ逗子の外に出向くことが多かったが、今ではまちを歩けば活動をともにした多くの仲間から声がかかる。「活動していなかったら知り合えなかった人たちと繋がって、人の輪が広がった。だから、今はすごく楽しい」と笑みをのぞかせる。
○…人々の意識から被災地の風化が進んでいることは悲しいながら現実だ。「だからこそ今一度、被災地と繋ぐ機会を作りたい」。所属するグループ「3・11つなぐっぺし」は防災人形劇を主催し、逗子での防災のあり方についても問いかける。「たくさんの人に足を運んでもらって、家で家族と話し合うきっかけにしてほしい」と結んだ。
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