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秦野 文化

公開日:2017.09.29

小学館児童出版文化賞を受賞
堀西の絵本作家 舘野 鴻さん

  • ぎゃらりーぜんに展示予定の『宮沢賢治の鳥』原画

  • 舘野鴻さん

  • 受賞作『つちはんみょう』

 1年間に出版された絵本や童話・文学の中から、作家や出版社、図書館などが優れた作品を選ぶ「小学館児童出版文化賞」が9月14日に発表され、秦野市堀西在住の絵本作家・舘野(たての)鴻(ひろし)さん(49)の『つちはんみょう』(偕成社/2016年)が受賞した。



 同賞は1952年に小学館創業30周年を記念し創設され、児童出版文化向上へ貢献が認められる作品や作家を毎年選定するもの。歴代の受賞者には倉本聰さん(『北の国から'87初恋』)、角野栄子さん(『魔女の宅急便』)、安野光雅さん(『野の花と小人たち』他)らが名を連ね、舘野さんの師匠、故・熊田千佳慕さんも1989年に受賞している。



 受賞作『つちはんみょう』は、甲虫ツチハンミョウの幼虫の儚くも力強い生き様を美しい細密画で描いた作品。この一冊のため、舘野さんは秦野市内の頭高山や天津神社付近などで8年かけて生態調査を続け、その観察結果をもとに寄生先のハチの巣を目指す小さな幼虫たちの決死の旅の物語を編み上げたという。舘野さんは受賞に関し「今まで私を一途に応援して下さった方々への恩返しになればと思います」と話している。

 

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