コラム「学校と社会をつなぎ直す」【5】 子どもの学びを止めるな! 桐蔭学園理事長 溝上慎一
4月半ばより、全国の中学高校の先生方を繋いだZoom会議を毎週主催している。分かってきたことは、緊急事態宣言の延長に関係なくオンライン授業で学習を進める私学と、学校再開後の対面授業を待つ公立の学校との顕著な対比である。
4月の教員の過ごし方を一般的に見ると、私学の教員は連休後に本格化するオンライン授業の準備で忙殺されており、公立の教員は子どもに学習教材を示し健康等の確認を週1度行う過ごし方であった。県から臨時休業期間や延長の通知が出されても、どのように子どもたちの学習を進めればよいかの指示は出ていないことが多い。理事長・校長から現場教員への指揮系統が一本化している私学は、その点取り組みが早い。もちろん、私学だからいいというわけではない。周りを見て合わせているだけの私学も少なくない。
このような中でも、限られた資源の中でオンライン授業や子どもたちの学習を進めようとする公立の学校がある。校長のリーダーシップのもと、待ちの姿勢ではなく、少しでも子どもたちと繋がり、子どもたちに働きかけを続けている。この姿勢は学校のHP(ホームページ)を見れば一目瞭然である。臨時休業をお知らせするだけの学校と、児童生徒への働きかけが随時更新される学校との違いである。
コロナ情勢の長期化をにらみ、公立もオンライン授業の環境を整備していくことは急務である。今教育現場のリーダーの動きが注目されている。
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