【Web限定記事】乳幼児の親子と25歳までを対象とした「たまプラーザ駅徒歩2分図書館」を1月にオープンした 青柳 志保さん 美しが丘在住 51歳
若い世代の居場所支えて
○…「子どもと若者が自由におしゃべりできる居場所を」と、たまプラーザ駅そばにある自身の動画配信スタジオ「スタジオシフォン」で私設図書館を開設し、約1カ月。賛同者から寄贈してもらった本は千冊以上に。不定期の開館だが、既に親子連れや中学生らに利用されており、コロナ禍で「人と会いたい」「話したい」人が多いと実感。「コミュニケーションを取る場として居場所を探している子どもたちのハブになれば」
○…昨年3月まで短大のピアノ講師として25年間勤務。時にはリストカットの痕がある学生たちの悩みを聞くことも。「多くは家族の悩み。何か心に辛さがあって」。なぜだろう、と考えるうち「昔は悩みを話せる身近な大人がいたけど、今の世代にはいない」と気付いたという。
○…退職し動画配信スタジオを始めた昨年、コロナ禍で一層子どもの居場所がなくなったと感じていた際に転機が。子ども対象の私設図書館を横須賀で作った女性と出会い、自分も出来るかもと着手したのが開設のきっかけだ。読んでほしい本の寄贈を募り「私一人でなく大切な本を譲ってくれた皆で運営している」図書館に。一方、がん患者のドキュメンタリー映画を制作した経験から、障害など社会的弱者の支援者と自身の対談を撮影、配信活動を続ける。「本気で誰かを応援している人が沢山いる。本のように、誰かが見てよかったと思えるように記録映像として残したい」
○…趣味はシフォンケーキ作り。ピアノも「何歳でも繰り返しやれば必ずできると見てほしい」と今も演奏を配信する。先日は中学生の息子も本を寄せてくれてと笑顔。「全国にこういう場が広がれば」と期待しつつ、話しやすい人柄で訪れた人の居場所を作る。
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