青葉区 教育
公開日:2023.11.23
鉄小学校が150周年
人とかかわり 創り出す 笑顔あふれる 鉄小
1873(明治6)年に、鉄、大場、黒須田、成合の4村を学区として開校した「鉄学舎」。創立当初は教員4人、児童数100人で始まったとされている。同学舎を前身とする鉄小学校が、今年150周年を迎えた。昨年から今年にかけて様々な記念事業が実施され、11月11日には同校体育館で記念式典が開かれた。
鉄小のあゆみ
1873年に産声を上げた鉄学舎は、75年に寺家、鴨志田村を学区に加え、寺家学舎を合併。現在の「横浜市くろがね青少年野外活動センター」の場所に校舎を新築し、鉄学校と改名した。その後も、尋常鉄小学校、都筑郡鉄尋常小学校、横浜市鉄尋常小学校、横浜市鉄国民学校へと改名を重ね、横浜市立鉄小学校となったのは戦後間もない1947年のことだ。その後、74年に4代目となる現校舎と体育館が完成。現在地に移転した。
鉄小学校の教育目標は「人とかかわり 創り出す 笑顔あふれる 鉄小 〜まちにふれ 土に親しみ 人から学び ともにのびゆく鉄の子〜」。農業体験や稲作などを行っているのが特徴で、自分たちで育てた新米を給食で味わっているという。
タイムカプセル
150周年の記念事業に向けては、同実行委員会(坂田清一会長)が中心となり、活動を続けてきた。
その中で10月31日に行われたのが、タイムカプセルの開封式。これは創立120周年の際に、児童が30年後に向けて作成したタイムカプセルを公開するものだ。
当日は当時の在校生らが集まり、30年前の鉄小学校での学校生活などを今の在校生に向けて語った。タイムカプセルは同校の郷土資料館分室に保管されていたため、外側もきれいな状態。中を開けると各学年ごとに6つの袋が入っており、その中には30年後の鉄小児童や友人にあてた手紙、当時の家庭の生活、係活動の紹介などが収められていた。参加者は「懐かしい」「記憶にない」と笑いながら、自分や友人の名前を見つけては思い出話に花を咲かせていた。
これらの資料は、創立150周年記念式典などでも展示され、来場者の多くが足を止めて見入っていた。
記念式典
11月11日には同校の体育館で記念式典が開催され、山中竹春横浜市長をはじめ大勢の来賓が訪れ150周年を祝った。
あいさつに立った記念事業実行委員会の坂田会長は、来場と協賛に対して感謝を述べた後、「200人に満たない小さな学校ではあるけれど、児童はみな元気で明るく自主性があり、しっかりとあいさつができる。そう地域から評価されている。今後も続けていってもらいたい」と児童に優しく語りかけた。
玉置恭美校長も「学校の教育目標には地域、保護者の協力が欠かせない。新たな未来に挑戦する児童に、これからも支援をいただきたい」と呼び掛けた。
その後、6年生によるソーラン節の披露や、150周年記念ソング「またあしたね」の合唱もあり、来場者から大きな拍手が送られていた。最後は、鉄小学校の卒業生でもある白井拡幸さんが率いる横浜都筑太鼓が見事な演奏を披露し、盛会のうちに閉式した。
同日の夕方には記念事業の一環として、打ち上げ花火も企画された。開放された校庭には、児童はもちろん様々な世代が来訪。再会を懐かしむ声があちこちで上がっていた。わずかな時間ながら美しい花火の姿を目に焼き付けていた。
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