コラム「学校と社会をつなぎ直す」㊳ 子供や若者にデジタルリテラシーを 桐蔭学園理事長 溝上慎一
子供や若者がインターネット・SNSの世界にさらされている。制限をかけたりルールを設けたりしても、学校や家庭はスマホ等を用いる彼らを四六時中監視できないので、究極的には、彼ら一人ひとりの様々なレベル・種類の情報の処理の仕方に依存せざるを得ないのが現状である。犯罪に巻き込まれる例も枚挙に暇がない。
友達の顔写真をSNS上に投稿したことがきっかけで、その友達が笑いものや性の対象になり、不登校になる。民事訴訟に発展することもある。投稿者の想像力が足りないと批判するだけでは済まない状況である。SNS上で受験勉強を頑張っている日々を投稿して、大学生から励まされ、徐々に好意をもつようになる。やがて裸の写真を送らされ、実はその大学生が60を超えた高齢者男性であったと後でわかる。写真はネットに拡散されて売買されている。子供や若者がこんな目に遭う前に何とかしたい。
学校や家庭等を通して、子供や若者にデジタルリテラシーを身に付けさせるにはどうすればよいか。桐蔭学園では5月10日(土)に、子供や若者のネット犯罪に詳しい元刑事の佐々木成三氏をお招きして講演会を実施する。犯人の手口を知っていても騙される現状であるが、まずは手口を知り、子供や若者に自分で自分を守る方法を伝えたい。詳しくは学園HPをご覧ください。
|
|
|
|
|
|