みどりアートパーク寄席に出演する 瀧川 鯉丸さん 中山在住 32歳
面白いを追い求める
○…地域の人同士の強いつながりや、人の温かさに魅了され、昨年5月に緑区へ移り住んだ。区内で落語を披露することもある。その後、人気落語家らと共に寄席へと出演することが決まった。「一緒に出演する桃月庵白酒師匠、ねづっちさんに負けないよう、自分も盛り上げたい」と本番への意気込みを見せた。
○…横須賀育ち。外で遊ぶよりも一人でラジオを聞いていた子ども時代。「今、考えると暗い子どもだったかもね」と振り返った。そんなラジオから流れてきた落語を初めて聴いたのは、高校3年生の時。声だけで、押し付けがましくなく、人を惹きつける落語のとりこに。大学では迷わず、落語研究会へ。友人らと毎日落語を聴く日々。「同じ噺でも、噺家次第で十人十色の落語になる。どんなに聴いても飽きることはないね」
○…大学卒業後、大好きだった瀧川鯉昇師匠に入門、修業の日々を送る。休みがほぼなかったが、落語家の世界や生き方を着実に吸収していった。2015年に二ツ目に昇進。今も自分のやり方を模索する毎日が続くが、「芸は水面に字を書くようなもの。やり続けないと消えてしまう」と語るように積極的に高座に立ち続ける。「真打に昇進するまでには、自信を持って、客の前に出せる噺を一つでも多く作りたい」と前を向いた。
○…趣味を聞けば、「好きな趣味の落語が仕事になったようなもんだからな」とオンオフの切り替えはあまりない様子だ。寄席などで全国各地を巡る。夜には、居酒屋で地元の人と会話に花を咲かせている。「色々な場所で、多くの人に出会い、思いも寄らない噺も見つけたいね」とここでも熱心な仕事ぶり。自身の”面白い”を客席に届けるための絶え間ない努力を垣間見られた。
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