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公開日:2025.07.31
新治小
ムカシツチガエル繁殖へ
4年目でDNAを確認
新治小学校の3年生がこのほど、総合学習の一環でムカシツチガエルのオタマジャクシ約4000匹を同校のビオトープに放流した。同種は市内で新治町にしか生息していないとされる生物。同校での放流は横浜市繁殖センター協力のもと4年前から行っている。
同センターによると、横浜市内に生息する在来のカエルは7種。そのうちムカシツチガエルは最も数が少ない種で、2017年以降に生息が確認されたのは新治町のみとなっている。地域絶滅を防ぐため15年からは同センターが飼育を始め、繁殖に向けた取り組みを進めている。
この日、講師役を務めたのは同センターでムカシツチガエルの飼育を担当する桐生大輔さん。児童らは、カエルの生態やムカシツチガエルの希少性を教室で学んだ後、外のビオトープで放流を行った。「小さくて可愛い」、「カエルになった姿が見たいな」と興味深々の様子でビオトープをのぞく児童たち。「何を食べて成長するんですか」などの質問もあがった。桐生さんは「カエルになったときに陸に上がれるように階段を作るといいよ」、「アメリカザリガニを入れないでね」と声をかけていた。
また、今年初めて、放流前に、水や土壌に含まれる生物の細胞や組織片を調べる環境DNA調査を行ったところ、ムカシツチガエルのDNAが見つかったという。この結果から、桐生さんは「まだ産卵は確認できていない。去年放流したオタマジャクシが生きている可能性が高いと言える」としている。ムカシツチガエルは、本州の在来のカエルでは唯一、オタマジャクシで越冬することが知られている。
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