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港北区 人物風土記

公開日:2011.06.16

春季神奈川県大会でチームを優勝に導いた慶応高校野球部 監督
上田 誠さん
藤沢市在住 53歳

高校野球に新しい風を



 ○…先月まで行われていた大会で4年ぶり4度目の優勝に導いた。特に準々決勝の桐蔭学園戦では「自分たちのバッティングや臆することのない大胆な走塁ができていた」と選手たちを賞賛。「トーナメント戦では、いかに選手たちに悲壮感をもたせずにプレーさせられるか」と”エンジョイ・ベースボール”を掲げる。



 ○…「暗い、自信がない。昨年の秋季大会の時点ではそんなチームでした」。当然思うような成績は残せず、以後、毎日基礎の体力づくりを命じ、素振りやウエイトなどに時間をかけさせた。その結果、この春からは選手たちの打球が飛び始め、「彼らもおもしろくなってきたのでしょう。地道な努力が花開きました」



 ○…大学卒業後すぐ、バックパッカーとしてアメリカからパナマまでを3か月かけて縦断したという行動派。1998年にはカリフォルニア大学ロサンゼルス校に野球部コーチとして1年間チームに帯同するなど、アクティブだ。トーナメント戦よりリーグ戦を多く行うアメリカ野球を目の当たりにし、その教訓は今に生かされている。「”失敗をおそれるな”。トーナメントではつぶれてしまう選手がいるので、失敗をあまり責めたりはしないんです」



 ○…野球を通しての教育に夢を抱く。「大人のチームにしたい」という思いから、高校野球での”球児”という表現を嫌う。「直立不動で返事をしているのではなく、自分で考えて練習してほしい」。自身の高校の野球部時代には、監督の指示通りに動いていたが、「監督になった今、この風潮を変えていかなければいけない」と、対照的な指導を実践する。選手たちには「監督」ではなく、「上田さん」と呼ばせるほどだ。「古い体質から脱却し、高校野球に新しい風を吹かせるのが私の夢です」。選手たちを”サポート”しながら、夏の甲子園出場をめざす。

 

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